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RUGGED FACTORYは良かったよ
 ワールドが雑誌「Free&Easy」を発行する出版社イースト・コミュニケーションズと提携して開発したメンズカジュアルブランド「RUGGED FACTORY」の旗艦店が9月23日、明治通りのAUDIショールームの渋谷寄りに開店した。「RUGGED」とは「粗野な」「無骨な」の意で、店舗の内外装から一品一品まで「Free&Easy」の男臭いこだわりの世界がそのまま体現されていた。開店に先立つ12日には「Free&Easy」の別冊として「RUGGED FACTORY STYLE BOOK」が発売されている。
 「Free&Easy」はアメリカンカジュアル〜ブリティッシュトラッドのバイブルとして神格化されたライフスタイル雑誌で私も様々に活用して来たが、ワールドがこんな形でブランド化したのを見て、ちょっぴり出し抜かれた感を否めない。店頭の商品を見ても日本製、中国製、南アジア製が混在するものの素材、加工、ディティールとも「Free&Easy」の名を辱めない凝ったもので、さすがの私も日本製とその他を正確には見分けられなかった。ワールドでもメンズ統括部の「ソウル・オブ・フリーダム」や「ザ・ショップTK」を展開する部隊が担当しているそうだが、これはOEMやODMでは絶対に作れない。覚悟を決めて中国や南アジアの工場まで入り込み、額に汗して仕上げたのだろう。『いい仕事してるね』と誉めてあげましょう。
 手が込んだ分、価格もカジュアルのNBプライスになっており、シャツで7000〜9000円、パンツで8000〜15000円、アウターで1万円台後半〜3万円前後とほぼ「RUGBY」と同じぐらいだが、素材やディティール、加工の凝り方は格段に図抜けており、私もつい買いたくなってしまった。暇ができたら改めて出かけましょう。
 『ラギッドのスタイルと世界観を20〜30代の若い世代にも広めたい』とプレス担当が言うように本来は50〜60代のこだわり親爺の文明だが、ワールドがこの価格と凝り様でメジャーに展開すればノンエイジな広がりが期待されるかも。

 2011/09/30 16:54  この記事のURL  /  コメント(0)

「goodday」の正体見たり
 量販店PBの無策を問う業界紙の座談会に出るのでイトーヨーカドーの「goodday」をアリオ北砂に検分したが、レディス/メンズとも衣料品売場の前面に大きく展開しており、特設ステージに多数のボディを並べてルック訴求しTVモニターでCMを賑々しく流していたから本気の取り組みなのだろう。
 商品は事前にサンプルチェックした印象と同様、レディス/メンズともアメカジベースだがフィットが大味で素材やデザインに鮮度がなく、前シーズンか前々シーズンのユニクロやライトオンにしか見えなかった。若向き狙いと言いながらミセスやアダルトまで取り込もうという全方位なパターンで今風のゆる細感がなく、レディスのアウター/トップスはS〜LL、メンズはS〜3Lというサイズ展開も大味なフィットを強調していた。実際に買っているお客さんも団塊ジュニアよりかなり高齢の方(40〜50代か?)がほとんどで、平場との違いを認識しているようには見えなかった。
 陳列手法が凡庸で平場と大差ない事に加えて平場商品のラックが混在して区切りが見えず、レディスではミセス向き企画まであって平場商品と同質化し、「Goodday House」ブランドまで混在するという体たらくで、戦略SPAブランドと言うより平場PBの衣替えという印象が強かった。商売気が前に出てコンセプトを崩してしまうというイトーヨーカドーの体質が露呈しており、『ユニクロに対抗するSPAブランド』というインパクトは微塵も感じられなかった。商品開発から陳列展開まで独自のストーリーと技術体系を欠く平場PBというのが実態ではないか。
 2011/09/28 09:04  この記事のURL  /  コメント(1)

アリオ北砂は酷かった
 イトーヨーカドーが鳴り物入りで打ち上げた戦略PB「good day」の売場展開を検証すべく、日曜の午後、アリオ北砂を訪れたが、散々なテナントのブーイングを尻目に家族連れなどで結構賑わっていた。とは言え、来店客が売上に結びついていないのか平日は空々なのか、既に5区画が空いており、催事営業っぽい区画も幾つか散見された。10年6月4日に119区画の専門店で開業して16ヶ月ほどで5区画が空くというのは余程、テナントミックスやレイアウトに欠陥があったと推察される。
 実際、モールを歩いてみると、イトーヨーカドーや系列の大型専門店が不自然に大きく張り出してモールを途切れさせ、イトーヨーカドー側のモールは片肺飛行になって客流が途切れている。専門店の構成を見ても、類似したナチュラルカジュアル店が4店も重複したり、そっくりなファンシー雑貨店が隣同士に並んだりする一方、キレイ目系OL〜ミッシー向けブティックは一店も無いし、業種の欠落もひとつやふたつではない。イトーヨーカドーと系列大型店がいいとこ取りして、それと重ならない業種やタイプのテナントを短いモールにはめ込んだ、というのが実感だ。これでは業種業態やテイストのバラエティが揃わず、売れるモールになる訳がない。
 アリオで本格的なモールビジネスに進出と打ち上げても、テナント構成やレイアウトのやり方は箱形GMSと大差なく、専業デベとは技術的にももちろん、心がけが大きく違っている。アリオ北砂を見る限り(他のアリオも大同小異だが)、イトーヨーカドー(モールエスシー開発)はSCデベロッパーとして疑問符を否めない。ちなみに今月のSPAC研究会で発表するテナント企業によるデベロッパー評価ランキングでは26社中20位で前年の15位から大幅にランクダウンしており、イオンリテールはもちろんイズミやフジ、ユニーより評価が低い。テナントさんに信頼されるデベになるべく大いに反省してもらいたいものだ。
 2011/09/27 09:13  この記事のURL  /  コメント(0)

三越銀座店は予算比88%だった!
 三越銀座店が昨年9月11日、1.6倍に増床リニューアル開店して一年が過ぎたが、初年度630億円という売上目標は達成出来たのだろうか。開店から8月末までの合計売上は550億350万円だったから、9月10日までの売上を昨年10月と9月の売上差9億6000万円と見ても560億円弱にしか届かず、三越銀座店のリニューアル初年度売上は予算比88%に留まったと見られる。それでも松屋銀座本店を数億円ほど凌駕したと聞くから、かろうじて銀座一番店の座は奪回出来たのだろう。
 開店当初の私の売上予想は570〜580億円、松屋銀座本店の売上予測も580億円だったから(10年9月27日のブログ)、震災とその後遺症でどちらも20億円前後売上が減少したと見られる。震災がなかったとしても三越銀座店の実力はやはり580億円までで、予算比は92%程度に留まったのではないか。
 三越と名乗っても統一環境の編集売場やブランド揃えを見れば中身は明らかに伊勢丹であり、伊勢丹の店作りやマーチャンダイジングが新宿以外で通用するかが問われたが、結果はやはり否であった。大阪駅のJR大阪三越伊勢丹も550億円の予算に対して400億円にも届かないという惨状だから、伊勢丹のノウハウは優位に立っての勝てる戦しか勝てないものだったのだろう。小倉や吉祥寺の撤退も負け戦を挽回するノウハウの欠落を実証しているのではないか。
 では銀座と大阪の今後だが、私は銀座は嵩上げ可能だが大阪は浮上せずと見る。三越銀座店はMDの修正余地があり、食品の2.5層化と化粧品/ジュエリーの地上階移動、上層階新館部分のMD密度向上などによって当初予算の630億円は遠からず到達出来ると見るが、JR大阪三越伊勢丹はラグジュアリー系/NB系/セレクト系/駅ビル系/SPA系どちらを向いてももう使える弾がなく、スカスカのMD密度を上げて行く方策がない。グランフロント大阪(ノースゲートPJT)が残る弾を集積すれば(大半が決定済み)、もう打つ手がなくなってしまう。三越から伊勢丹に主導権が移る過程で失った時間は取り戻しようもなく、もはや手遅れと言う他はないだろう。
 2011/09/26 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)

日本の文明を守ろう!
 昨日の首都圏は台風の直撃を受けて3.11以来の大混乱となり、ターミナルは帰宅困難者で溢れました。当社でも夕刻に予定していた月例のメンズ『販売情報交換会』が開催不能となり、午後四時の段階で帰宅を指示しましたが、ちょっと決断が遅く、社員は帰宅に四苦八苦したようです。それと較べれば大手アパレルの決断は早く、午後二時段階で帰宅を指示していたようですから、危機管理体制はさすがですね。貴方の会社は何時に帰宅を指示したのでしょうか・・・・
 それにしても、3.11以来、天変地変が多くなり、交通網の分断や停電が頻発するようになったように感じます。なんだか都市インフラが整っていなかった戦後間もない頃を想起させる状況で、国力の衰えとともに文明が廃れていく様が痛感されます。このまま経済の衰退と少子高齢化が進めば、20年もすれば日本全体が過疎化してアジアの辺境となり、多くの都市がゴーストタウンと化してしまうかも。
 コストが高止まりして衰退する日本を捨て企業が昇り龍のアジアに比重を移すのは必然でしょうが、文明の衰退をなんとか食い止めたいと願わずにはいられません。『メイド・イン・ジャパン』『バイ・ジャパン』を本気で支援しないと日本はホントに沈没してしまいます。私も『メイド・イン・ジャパン』を推進する企業を応援していますよ!
 2011/09/22 09:41  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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