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中国/アジア市場研究のSPACは大盛況
 昨日午後に開催した中国/アジア市場研究のSPAC月例会は猛暑の中、160名以上が参加して会場は熱気に溢れ、私に続いた山中健君の特別講義も大好評でした。私は中国市場における店舗展開戦略と直営店/FC店のコスト構造などについて詳細に報告し、山中君は中国/アセアンの市場構造と注目プレイヤーについてビジュアルに報告しました。中国/アジア市場での事業展開に関してこれほど詳細で的を得たセミナーは他にはないと思います。メンバーだけが参加出来るSPAC研究会ならではの情報と戦略を今回も提示する事が出来てホッとしたのか、一気に疲れが出てしまいました。
 一息ついたと思ったら、もう次の仕事にとりかからねばなりません。今度は東京郊外某駅前コミュニティSCの構成企画です。既に商圏分析も現地調査も終わり、コンセプト設定とテナント構成企画に移ります。その前に、今週末はちょっと休ませてもらいましょう。
 2011/06/30 09:09  この記事のURL  /  コメント(0)

百貨店がアウトレットに進出?
 お気に入りのサマーコットンスーツがくたびれて来たので新宿某百貨店のホテル招待催事を覗いたところ、まったくの空振りで骨折り損でした。どのコーナーも業者が抱えた持ち越し在庫ばかりで鮮度もバラエティもなく、その割に値引率も店頭セールと変わらず、アウトレットの品揃えと値引率を期待した向きには噴飯ものでした。おまけに、やっと買ったパジャマも表にLと書いてあったのに中身はMでした。『世界の誰からも何一つ学ぶ事は無い』と豪語した百貨店の実力はこんなものなのですネ。
 某百貨店のセールに失望させられたのはこれで何度目かで、もう二度と足を運ぶ事はないと思いますが、百貨店の招待セールなど業者依存の調達と百貨店の儲けを考えれば期待する方が無理というものです。それに較べるとアウトレットモールのブランドショップは品揃えも豊富で意外な掘り出し物も見つかるし、値引率も百貨店のセールより断然高い。何より、ブロパーショップと大差ない快適な売場環境と丁寧な接客はバーゲン会場とは比較すべくもありません。恐らく、我が家の衣料服飾品購入の過半はアウトレットモールが占めているのではないでしょうか。軽井沢プリンスショッピングプラザを愛顧していますが、越谷レイクタウンも掘り出し物が見つかりますよ。
 そんな折り、某百貨店が御殿場のプレミアムアウトレットに期間限定で出店してPB商品などを販売するという新聞記事を目にしましたが、お買い得なブランド商品が氾濫するアウトレットで百貨店のPBなんかが売れるとは到底思えません。ブランド価値が確かな商品をブランドの環境/陳列/接客で大幅値引きして売るのがアウトレットの魅力であり、PBの売れ残りや業者から掻き集めた持ち越し品でアウトレット店舗が成り立つと勘違いされても困ります。
 日本の百貨店は時々の時流に表層的に対応するのみで、自らバリューを創造する気概を失っています。百貨店の調達手法と提供方法の枠内ではお客様が喜ぶバリューは期待すべくもありません。アウトレットモールに進出するにしても、古典的な百貨店商法の枠を越える革新を見せて欲しいものです。日本の百貨店は今一度、米国の百貨店に学ぶべきではありませんか。
 2011/06/29 09:12  この記事のURL  /  コメント(0)

都心商業施設開発ブームに警鐘
 都市計画法改正による開発規制強化で郊外SC開発が急冷却した09年以降、大型商業施設の開発は都心回帰が鮮明になったが、果たして消費は都心に回帰しているのだろうか。
 近年の都心商業施設開発は07年9月開業の銀座マロニエゲート、08年10月開業の梅田ブリーセーブリーゼ、09年3月開業の青山Ao、10年3月開業のみなとみらいコレットマーレなど、どれも成功とは言い難いし、10年9月増床開店した銀座三越も予算を割っている。大阪駅ステーションシティのルクアと大丸は好調だがJR三越伊勢丹は大苦戦しているし、大阪駅上への集中で周辺施設や心斎橋の売上は急落している。博多にしても駅上の阪急とアミュプラザが活況を呈している分、天神地区の落ち込みは深刻だ。都心既存施設の大半は売上が低迷しており、あの新宿ルミネさえ20ヶ月連続して前年を割り続けているし、ファッションビル大手パルコの11年2月期の既存店売上も96.3(衣料品は95.8)と低迷している。
 SC協会が発表している中心商業立地と郊外立地のSC売上前年比を較べても郊外立地が優位だし、当社で集計している首都圏都心商業施設とイオンモール系郊外SCの売上前年比を較べても郊外SCの方が明らかに好調だ。都心回帰現象はリーマンショック前には確かに存在したが以降の景気後退局面でブレーキがかかり、経済の萎縮と所得の減少もあって再び人口の郊外分散と消費の地元回帰が進んでいると推察される。震災以降は等身大志向と行動圏の萎縮が加速し、都心商業から郊外商業への消費移動も加速するのではないか。
 都心商業施設開発ブームは郊外SCの開発規制がもたらしたものであってマーケット変化によるものではなかった。萎縮するパイの奪い合いを否めず、必ずしも投資に見合う成果が得られないリスクが指摘される。開発規制の障壁は否めないものの、商業施設開発は再び郊外生活圏に転ずると思われる。
 2011/06/28 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)

H&M遠からず日本撤退か
 H&Mの日本での売上が伸び悩んでいるとレポートしたのも束の間(5月25日過去ログ「ファストファッション終焉宣言」)、11年上半期決算では稼働売場面積が54%も増えたのに売上は21.5%も減少(震災で関東10店舗が休業した第二四半期は32.6%も減少)するなど、もはや末期症状を呈しています。店を増やしても売上が減少するようでは日本市場撤退も時間の問題かも知れませんよ!
 08年9月にH&Mが銀座に上陸したとき、あまりに大味で低品質な商品を見て(前から欧米で見て安物を派手なプロモーションで売る量販チェーンと喝破していました)、遠からず行き詰まると予見しましたが(08年9月11日過去ログ「H&Mってショボい」)、本当にそうなるかも知れません。07年春に進出した中国では、先行して進出しローカル化した欧州系低価格SPA(EtamやOnly、Veromodaなど)が市場に定着していた事もあって順調に受け入れられ、既に50店舗に到達しても成長に陰りは見られませんが、遥かに成熟した日本市場では短期間のブームに終わったようです。そんな中国でも、よりローカルの市場(いちば)商品に近いフォーエバー21は受け入れられず、多店化どころか08年に進出した常熟市店も撤退したようですから、日本ではH&Mと大差ない売上減少に陥っていると推察されます。H&Mが撤退するならフォーエバー21も同じ轍を踏む事になるのでしょう。
 一時はメディアが騒ぎ立てて大変なブームとなり、ユニクロや大手カジュアルチェーンにも好ましくない影響を与えた(彼等の戦略をブレさせた)ファストファッションでしたが、結局は短命に終わってしまいました。一時のブームに乗って安易に導入したデベロッパーの姿勢には疑問を感じていましたが、臍を噛む結末になりそうです。
 2011/06/27 09:57  この記事のURL  /  コメント(0)

「+J」が消える
 今朝の新聞に拠ればファーストリテイリングはジル・サンダー氏とのデザイン契約を今月末で終了し、「+J」の販売も今秋冬で終了するそうだ。09年3月に契約して同年10月から販売を開始した「+J」は国内では当初90店で展開したがユニクロとは感性の乖離があったのか展開店舗が広がらず、今シーズンは30店に展開を絞っていた。海外では17店で販売されている(日経記事より)。
 もともと「ジル・サンダー」はユニクロとはターゲットもクラスも大差があり、「+J」は価格の低さもあって品質や完成度に限界があり、店頭での無神経な陳列は感性の落差を痛感させた。ジル・サンダー氏とのデザイン契約は欧米市場に「ユニクロ」ブランドを認知させる絶大な効果があったと思われるが、繊細さを欠く量販的な陳列手法のユニクロで「+J」を展開するには無理があり、ジル・サンダー氏のデザイン指導もユニクロとの溝が埋まらなかったと推察される。
 ジル・サンダー氏との契約と前後し、ファーストリテイリングはグローバル化を意図して様々に自らの殻を破るアクションを起こしたが、ファストファッションに振れたデザイン物展開も顧客を混乱させただけで、結局、ユニクロは低価格高品質高機能商品を計画配給する「グローバルベーシックSPA」に回帰した。ユニクロは試行錯誤を経て原点回帰し、「+J」が消えれば御本家「ジル・サンダー」を傘下に抱えるオンワード・ホールディングスの憂鬱も解消する。柳井さんはその時々の戦略で幹部を消費して来たが、ジル・サンダー氏もまた柳井氏に消費されたのだろうか。だとすれば失礼な話だと思う。
 2011/06/24 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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