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昭和レトロルックと真知子巻き
 今週の木曜夕刻に開催する月例の『販売情報交換会』で発表する店頭動向報告のスタイリングイラストを見ていると、震災の影響が微妙に感じられます。
 直接的な影響という点では、時間が三週ほど止まっていたのかなと思わせるルックの存在です。本来、三月後半で広がるイノセントナチュラルなダンガリー軸のフレンチ系が今満開になっていますが、震災で買い控えたのと暖かくなるのが遅れたのが丁度、マッチしたのでしょう。マインド的な変化を感じさせるのは、震災前から出ていた昭和レトロなイノセントルックがバラエティを広げ、50〜60年代バナルエレガンスなルックが明らかに拡大した事でしょう。どこか控えめで質素さやおばさんぽいエレガンスを感じさせるルックが増えているのです。昭和レトロルックなど1950年代日本映画の女優達を想起させます。「浮雲」(成瀬巳喜男監督55年)の高峰秀子の戦後復興期風スタイリング、同じ高峰秀子の「カルメン故郷に帰る」(木下恵介監督51年)のブギウギポップなアプレルックなど、今の気分なのでしょうか・・・・・そのうち、名作ラジオドラマ「君の名は」の映画化(大場秀雄監督53−54年)でヒロイン真知子に扮した岸恵子がショールを巻いて爆発的流行となった「真知子巻き」まで復活するのかも知れませんネ。まさかガラス越しのキスまで流行るのでしょうか。

 2011/04/20 09:12  この記事のURL  /  コメント(0)

これで良いのか?
 長年SPAの研究と育成に関わって来た者として、国内市場を見てもグローバル市場を見ても、好ましからざる方向に動いている事に戸惑っている。SPAは企画・生産から顧客に渡るまで製販一貫する効率的なビジネスモデルとして発展して来たはずが、今日ではラグジュアリーブランド並みに過剰なマーケティングコストを乗せて利幅を貪る非効率なビジネスモデルへと変質しつつあるからだ。
 効率的なビジネスモデルとは最小運営コストで最大バリューの商品を提供するものであり、利幅を抑えて良い商品を割安に(より高い原価率で)売るものだと思って来たが、現実は異なる方向に動いている。「バリュー」とは必ずしも品質や鮮度と価格の関係で評価されるものではなく、低品質で割高でもマーケティングコストをかけてイメージ価値を高めれば大きくブレイクするケースが多々見られる。中国ではあたりまえのビジネスモデルだから、日本だけの現象ではないようだ。ラグジュアリーブランドのマーケティング手法が大衆品にまで浸透して来たと考えるべきなのだろう。
 値入れを抑えて(高い原価率で)割安に提供する業者が必ずしも評価されない一方で、たっぷりと値入れを取って(低い原価率で)宣伝効果で割高に売る業者がブレイクする現実は、長年SPAの研究と育成に注力して来た者にとって戸惑いを否めない。『顧客は騙せる』と喝破した者が勝者となり、『顧客は真実を見る』と信じた者が苦闘する姿をどう考えれば良いのだろうか。『良い商品を割安に』などと考える事自体が化石化した前世紀の流通革命思考なのかも知れない。今世紀に入ってマーケットは大きく変質し、マーチャンダイジングやロジスティクスからプロモーションへ、ビジネスモデルの軸がズレた事は間違いないだろう。
 2011/04/18 10:36  この記事のURL  /  コメント(0)

事実と違います
 当家ではミネラルウォーターの買い占めなどやっておりません。一人一本二本の配給に並んで最低必要量を確保しているだけで、某歌舞伎俳優のような百本単位の買い占めなど夢のまた夢という一般市民に過ぎません。また断捨離したブランド衣料は、きれいな状態のものはリサイクルに回し、傷んだものは可燃ゴミに出しました。何か誤解されているようなので、事実を明らかにしておきます。
 2011/04/15 06:33  この記事のURL  /  コメント(0)

定休日復活/営業時間短縮
 昨日の夕刻、メンバー各社の店舗開発担当にお集まり頂いて久々に『出店案件審査会』を開催したが、開発案件が限られる上に無理な開発も目立っていた。そんなわけで本論もそこそこに各社の被災状況と対策に話題が集中し、デベロッパーへの要望が異口同音に挙げられた。以下はその要点だ。
 1)デベは休業/営業時間短縮分の家賃を時間割りで減額し、最低保証家賃の適用を外して欲しい(休業分の日割りのみ減額、あるいは減額しないデベもある)。首都圏は三月だけの特例になるが、被災地では数ヶ月に及ぶ場合もある。
 2)この機会に定休日を復活し、夜間営業も短縮して欲しい。かつては常識だった定休日(月度/週度)が消え、9時10時まで夜間営業する商業施設が増えて店舗要員の確保に苦慮して来たが、被災と節電を契機にかつての定休日と営業時間に戻すべきである。
 どちらの要望もテナントとしては当然だが、1)の家賃減額はデベも被災者なので交渉要件になると思われる。大手デベは日割り減額を表明しており時間割り減額まで踏み込むデベもあるようだから、減額しないデベには批判が集中するのではないか。2)の定休日復活と夜間営業時間短縮は必然の課題であり、今こそ実現しなければならない。
 定休日がなくなり夜間営業時間が延長されて行ったのはバブル崩壊以降の売上減少局面であり、ライバルSCや百貨店なども追従して一般的となった結果、売上が分散しただけで積み増し効果は消え、店舗要員と電力だけが浪費される結果となった。未曾有の国難に直面して電力はもちろん人も物も金も大切に使わなければならなくなった今、人と電力を浪費する悪習は一日も早く止めるべきであろう。
 2011/04/14 11:26  この記事のURL  /  コメント(0)

ブランド服を断捨離 
 ルン妻が週末を潰して何を悪戦苦闘しているかと思えば、20年も放ったらかしだったウォークイン・クローゼットの断捨離でした。買った時はそれなりにトキめいたのかも知れないアルマーニやダナ・カラン、グッチやドルガバなんかの今となっては着るはずもない時代ズレした服を、『パパどう思う、また何時か着れるかしら』などと聞いて来るが、どれもゴミにしか見えない。こんなしょうもない服に俺が必死で稼いだ大枚を注ぎ込んだのかと思うと怒髪天を衝くが、今更どうにもなりません。ブランド服のリサイクル業者を呼んで処分するか週末にガレージセールをやるか、どちらも面倒くさいので可燃ゴミに出してしまいましょう。
 やはりファッションは旬のもの。どんなに高価なブランド服もそのシーズンだけの価値であり、何年も経てばただのごみになってしまいます(リサイクルバイヤーの評価も三年落ちまででしょう)。ヴィンテージドレスなんてのもありますが、おおむね50〜70年代の特定のコレクションを対象としたもので、90年代以降のコレクションは値が付かないようです。それは欧米も日本も同様で、文明のピークは80年代だったと痛感します。これを契機にルン妻にも、しょうもない服に大枚を投ずるのは止めてもらいましょう(皆さんも一考されてはどうですか)。そんな小金があるならキラキラ輝く小石でも買った方が老後まで楽しめると思うのですが・・・・
 2011/04/13 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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