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退化するIFI
 教務担当者の持って来たIFIプロフェッショナルコースの新しいカリキュラムと講師陣を見て怒りを禁じ得ませんでした。そこには業界が資金を出し合って支えている公的教育機関とは信じ難いほど幼稚園的な講師が少なからず混じっていたからです。とりわけ許し難かったのはお遊技VMDの講師で、IFIの見識が疑われます。
 最近のIFIは百貨店や大手アパレルの受講者が減って苦しいと聞いていましたが、ここまで退化する若者に迎合しなければならないのか、怒りを通り越して悲しくなってしまいました。IFIのような権威ある公的教育機関がここまで水準を落としても若者を集めたいというのなら、業界が浄財を負担する意義が問われます。
 という訳で、プロフェッサー小島健輔は『幼稚園の先生は出来ません』と、長年続けて来たIFIの講師をお断りしたのです。
 日本の社会も我らファッション業界も退化する若者に引き摺られて何もかもが退化しており、向上心に燃えるアジア新興国に追い抜かれつつあります。業界の見識や専門教育の水準も退化が著しく、VMDもMDも幼稚園的お遊技に堕しています。韓国や中国のVMD水準は退化著しい日本を遥かに追い抜いていますよ。
 業界の指導的地位に在る方々に訴えます。退化する若者に迎合していては日本はアジアの落伍者になってしまいますよ!アジア新興国に負けない高い志を持って、業界人教育に真摯に取り組んで下さい!!!
 2010/06/30 08:52  この記事のURL  /  コメント(0)

退化が蔓延する世界の辺境
 ライトオンは10年8月期の売上が前期から14%減り、最終損益が9億8000万円の赤字になりそうだと発表しました。創業来初めての赤字転落だそうです。
 既に赤字転落していたジーンズメイトは売上減少が止まらず、全正社員の3分の1にあたる100人の早期退職募集に追い込まれていますし、リーバイ・ストラウス ジャパンは10年11月期上半期売上を86億円から70億円に、経常利益を1900万円の黒字から11億800万円の赤字に下方修正しました。リーバイ社は不振の要因として、ファストファッションやSPAのPBによる価格崩壊とデニム市場の縮小を挙げていましたネ。前後して発表された日本ジーンズ協議会の09年度国内ジーンズ生産数も前年比8.3%減の5062万8000本でしたから、ジーンズ市場の衰退には歯止めがかからないのが実情のようです。
 確かに、街を歩く男女の姿は半端丈やロールアップのチノやショーツ、緩いサルエルばかりで、たまに見かけるジーンズもダンガリー然とした薄地の緩いタイプかサロペットばかりです。等身大感覚の緩いレイヤードが蔓延する中、タイトに腰履くジーニングはすっかり廃れてしまいましたネ。春先に売れたのもGジャンやダンガリーシャツ、サロペットばかりで、タイトに腰履くジーンズは影を潜めていました。そんなマーケットに逆らって「UJ」で攻勢に出たユニクロは大空振りを演じ、『安くてもタイトなジーンズは欲しくない』というマーケットの意志を確認する結果になってしまいました。
 SPAの手頃なPBジーンズが高価なNBジーンズを駆逐しつつあるのは世界共通の現象ですが、伝統的なワークスタイルたるジーニングが等身大感覚の緩いレイヤードに駆逐されて衰退しているのは日本だけの現象で、欧米でもアジアでもジーニング自体の衰退は見られません。緩いレイヤードは等身大で楽ちんかも知れませんが、世界のモードトレンドからは大きく外れた異端で、欧米から見てもアジアから見ても貧乏臭い退化にしか見えないでしょう。ホント日本はファッションでも特殊な退化が蔓延するガラパゴスな世界の辺境になってしまいましたネ。
 2010/06/29 09:12  この記事のURL  /  コメント(0)

何もかも退化する若者達
 今朝の日経に財団法人・日本青少年研究所の「高校生の意欲に関する調査」報告が載っていましたが、日本の高校生は韓国、中国、米国と比較して『等身大でのんびり暮らしたい』『無理して偉くなりたくない』と考える比率が極端に高く、向上心や競争心の低さが露呈していました。『無理せずのんびり暮らしたい』と思う比率は、米国の13.8%、中国の17.8%、韓国の21.6%に対して日本は42.9%にも達していたとか。同研究所の他の調査では、高校生の自宅での勉強時間が20年前の半分になり、中国の3分の1に過ぎないとも報告されていますから、ホントに向上心が退化してしまいましたネ。
 大学進学率も日本は53%前後で停滞する中、教育熱心な韓国は84%に達し、家計支出に占める教育費の比率も日本の3倍にも昇ります。米国への留学生数も97年までは日本がアジア圏で最多だったのに、98年には中国、00年にはインド、01年には韓国に追い抜かれ、今や台湾にも抜かれようとしています。その中身も、インドや中国で7割、台湾で6割弱、韓国でも4割近くを占める大学院生比率が日本は2割に留まるなど、質の低下も指摘されます。
 もはや若者が退化しているか否かを論じる段階ではなく、向上心も知性も消費意欲も感性も退化が明らかな若者達をどうすれば更正させる事が出来るのか、国家の最大課題として全力を挙げて取り組むべきと思われます。
 2010/06/28 09:35  この記事のURL  /  コメント(0)

世界最大のSPA企業はどこ?
 米国ギャップ社が世界最大のSPA企業の座に返り咲きました。とは言ってもユーロ危機による為替のマジックで、ギャップ社の売上が急に伸びた訳ではありません。
 ギャップ社の売上は05年1月期の162億7000万ドルをピークに減少し続けて09年1月期には145億3000万ドルまで落ち、同期のインディテックス社の104億1000万ユーロ(当時のレートで147億3000万ドル)に抜かれ、10年1月期には142億ドルに落ちて09年11月期のH&M社の1013億9000万クローネ(直近のレートで1兆1760億円)に皮一枚まで迫られ、来期は3位転落が避けられない情況でした。それが5月来のユーロ危機で為替レートが激変し、直近の円換算レートではギャップ社1兆2780億円(1ドル=90円)、インディテックス社1兆2192億円(1ユ−ロ=110円)、H&M社1兆1761億円(1クロ−ネ=11.6円)とトップに返り咲いてしまったのです。
 ギャップ社の10年第1四半期売上は6%増と回復傾向にありますが、H&M社は同.6.6%増、インディテックス社は同14%増でしたから、来期の実質順位はインディテックス社、H&M社、ギャップ社となるのは間違いありません。為替レートがよほど変動しない限り、ドル換算でも円換算でもこの順位は動かないと思われます。
 最大の成長市場たる中国でも、インディテックス社は06年に進出して10年1月末で44店舗、H&M社は07年に進出して10年2月末で27店舗と順調に拡大しているのに対し、ギャップ社はようやく今秋に第1号店を上海に出すという段階ですから、出遅れは否めませんネ。02年に進出したユニクロなんて、10年8月期末には56店舗(他香港に13店舗)になるそうですよ。来期の3位転落は確実で、先ではファーストリテイリング社にも抜かれるのかも・・・・
 2010/06/25 09:55  この記事のURL  /  コメント(0)

貧乏臭くて見たくもありません!
 今朝の繊研新聞に09年の大手小売業衣料品売上ランキングが載ってしましたが、昨年に続いて「ユニクロ」「しまむら」が突出し、集計97社合計売上6兆5574億円の14%以上を両社が占めていました。貧乏消費が続く10年度はもっと両社のシェアが上昇するのでしょうが、どちらも落日の日本の消費文明退化を象徴するイコンにしか思えません。もっと洗練された夢も希望もあるブランドがランキングの上位に入って欲しいとは思いますが、どんどん貧乏になる日本市場ではもはや夢物語でしかないのでしょう。
 「ユニクロ」の店頭も洗練にはほど遠いものの、グローバルブランドに負けまいと必死に進化している事は評価すべきで貧乏臭いとまでは感じませんが、「しまむら」の店頭は許し難いほど乱雑でテイストグルーピングも色配列もフォルム構成も一切、考慮されておらず、貧乏臭いとしか言い様がありません。退化著しいとは言え文明国家たる日本で、アジア途上国の市場(いちば)然とした「しまむら」が受け入れられているのは悲しすぎます。低価格商品を売るにしても文明社会で許される最低限の美術的陳列演出は配慮すべきで、経営陣の美意識と社会的責任感が問われます。
 2010/06/24 09:17  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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