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やはり80年代で終わっていた
 「台東デザイナーズビレッジ」の鈴木村長さんの御好意で、国も都も投げ出して廃棄せざるを得なくなった「東京ストッフ」のテキスタイルアーカイブの一部を譲ってもらう事になり、金曜の午後にスタッフを連れて出掛けました。「台東デザイナーズビレッジ」は台東区が廃校になった区立小学校を改装して04年に開設したファッションデザイナーの創業支援施設で、現在18組が入居しているそうです。
 村長さんの案内でいかにも小学校らしい建物の階段を昇って三階の教室に入ると、ガランとした空間に大型のスチールラックが3台、ポツンと並んでいました。それにギッシリと詰め込まれた500近いファイルを一つ一つ開いて一点一点の生地をチェックし、未来に再評価される可能性のある生地を抜き出して行く作業を延々と続けたのです。
 ファイルは78年から96年頃までありましたが、80年代のファイルには今日でも魅力的な生地が幾つも見られるのに、90年代のファイルは平板凡庸な生地ばかりで眼を惹くものはほぼ皆無でした。テキスタイル業界に活力があったのは80年代までで、バブル崩壊を待つまでもなく90年代に入ると開発力が急激に低下していった事が実感されました。アパレル業界同様、テキスタイル業界も90年代以降は退化していったのですネ・・・・・もはやアパレル展もテキスタイル展も、アジアの主役は中国に奪われた感があります。見るのも出展するのも東京より上海、北京でしょう。モーターショーだって露骨でしたものネ!
 中国素材は劣悪とか中国ブランドはコピーばかりとかいった認識も、もはや偏見の域に入りつつあるのではないでしょうか。日本も東京クリエイションも80年代で終わった文明なのですよ。
 2010/05/17 09:04  この記事のURL  /  コメント(0)

林檎の森で迷っています
 「iPhone」に加えて「iPad」も出るわ、私の旧式「iBook」はトロいし御機嫌悪くて新機種への交替が急がれますが、社内各Macとのソフトやデータの互換性とか考えると、なかなか結論に至りません。「iPhone」か「iPad」か、「MacBook」でいいのか「MacBook Pro」が必要なのか、はたまた「MacBook Air」なのか、モバイルとデスクトップの組み合わせをどうすべきか、自宅のMacとの互換性をどうするか、林檎の森で迷っています。AppleStoreのスタッフに色々と教えてもらっても、蓄積して来た原稿データ移行の目処も立たず、途方に暮れているのです。いっそデスクトップは新旧併用するとしても、モバイルの結論は「iPad」に触ってみない限り出そうもありません。
 MacとApple社はどんどん進化しているのに、日本も業界もマーケットもどんどん退化するばかり。この国もこの業界もどうなるのでしょうか・・・・・
 2010/05/14 10:54  この記事のURL  /  コメント(0)

店も一軍二軍に分けよう!
 野球でもサッカーでも一軍と二軍がありますが、何故か店舗展開では一軍二軍と区別するケースは稀なようです。そんなレアな好例が「GAP」で、フラッグシップ、レギュラー、セールアウトと分け、デリバリーもVMDも露骨に変えています。中でも注目すべきがセールアウト店舗で、エリア内プロパー店舗の売れ残り処分を一手に引き受けているようです。通常のSCに入居してシ−ズン立ち上げはプロパ−商品で構成していますが、シーズン進行とともにプロパー店舗の売れ残り品が回って来て値引き品が増えていくのです。アウトレットモールに入居して常時、処分品だけのアウトレット店舗とは性格が異なりますから、二次デリバリ−品(店間移動品)中心の‘二軍店舗’と位置付けるべきでしょう。
 市場が成長期にあった90年代までは商業施設間の格差が極端でなく比較的均質な店舗展開が可能でしたが、リーマンショック以降、市場が急速に萎縮するにつれ商業施設間の格差が大きく開いて均質な店舗展開が困難になって来ました。販売効率で傾斜配分するにしても一元的なデリバリーでは消化回転の悪化は避けられず、一次デリバリーの一軍店舗と二次デリバリーの二軍店舗を分ける方が全体の消化が速く、マークダウンロスも圧縮出来るという情況になったのです。そんな状況下、「ザ・ショップTK」のように一軍二軍と分けてデリバリーするチェーンも出始めています。イオンレイクタウンの「MORI」に行けば、その現実を目にする事が出来ますよ!
 2010/05/13 09:44  この記事のURL  /  コメント(0)

KT境界的大量絶滅の刻が来た!
 年明けから書き始めた『●●●●症候群』も連休明けでようやく脱稿し、某リテイル企業グループ向けグローバルブランディング戦略の提出も終え、一息ついています。まだギリシャ危機などの余震が燻るものの‘100年に一度’の金融恐慌も出口が見え、消費にも活力が戻りつつある五月の日々は薫風爽やかで、長いトンネルもようやく抜けた感がもあります。とは言え、活力に溢れたアジア諸国が興隆して行く一方、幼稚園的なかよし社会主義に堕して落日の坂を転げ落ちて行く我が国が再び活力を取り戻す気配はまったく見えません。我らファッション業界も例に漏れず、QRやOEMといった小技に溺れてブランディングの本道を大きく外れ、ガラパゴス的退化の隘路に陥ってアジアの落伍者となりつつあります。
 もはや既存の事業やビジネスモデルの延長上に活路は見えず、KT境界的大量絶滅の刻が来たと認識すべきです。ファッションビジネスは90年代以降のガラパゴス的退化を断ち切り、グローバルに通用するまったく新たなビジネスモデルをゼロから創造すべきではありませんか!
 その根幹は妥協なきブランディングとロジスティクスVMDであり、突破口はファクトリーサイドとリテイルサイドの両極に在ると思われます。ファクトリーサイドともリテイルサイドとも徹底出来ない中途半端な事業モデルも、小技に依存して情況に流されブランディングを疎かにするマネジメントも、もはや存続は困難です。強烈な戦略意志を持って急成長する欧亜のブランドビジネスを見るにつけ、彼等と同等に戦えるグローバルなビジネスモデルの創造が急がれます。
 2010/05/12 09:11  この記事のURL  /  コメント(0)

7月から中国人観光客が急増する!
 中国人観光客の過半は二万元(28万円)以上を日本での買い物に使っているという新聞記事は記憶に新しいのですが、それもそのはずで、日本政府は個人向け観光ビザの発行対象を年収25万元(約340万円)以上の富裕層に限っているからです。25万元以上の富裕層は中国全人口の0.7%に過ぎませんが、絶対数では870万人と結構なボリュームになります。
 日本政府は7月から中国人向け個人観光ビザの発行対象を年収3〜5万元の中間層にまで広げて4億3700万人の観光需要を取り込みたいとしていますから、今以上に中国人観光客が押し寄せる事になるのでしょう。一気に50倍にも間口が拡がるのですから、銀座や秋葉原はおろか日本中に中国人観光客が溢れるに違いありません。
 「バーバリーブルーレーベル」のように中国人に人気なのに中国では買えないブランドはもちろん、日本の免税価格との差が3割前後もある(中国では税金などの関係でブランド衣料品も自動車も日本より3割近く割高なのですよ!)ブランドは中国語の話せる販売員を揃えて売上を伸ばしましょうネ。これまでも銀座地区のブランド売上は中国人観光客で一割以上、上乗せされていましたが、それが2割3割になるとしたら大変な特需ですよ!他地区の百貨店やブランドショップも銀座に対抗して中国人観光客誘致を図るべきでしょう。7月以降、中国人観光客が急増すれば、ブランド別販売動向も大きく変わるかも知れませんネ。売上動向を注意深く見守りましょう。
 2010/05/11 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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