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顧客目線は外せない!
 昨日のお昼、原宿の明治通りに開店する新開発SPAのプレス内見会に行って来ました。ホントはその前日に潜り込んで陳列済みの店内を一周し商品の出来も子細にチェック済みなのですが、建て前としては17日のプレスデイで見た事にしましょう。
 店頭の印象は「コムサ・イズム」を白っぽくした感じで、店内空間は「ユニクロ」か「NEXT」という感じ。店舗空間から‘低価格ベーシックSPA’なんだと最初に刷り込まれてしまいます。でもプライスタグを見ると「ユニクロ」の倍以上のお値段ばかりで、店舗の印象とはギャップがありました。商品のテイストは「ユニクロ」的なベーシック単品を中心に、一方では百貨店OLブランドっぽいキレイ目アウターが揃うかと思えば、一方では「アバクロ」っぽく洗い加工やダメージ加工をかけたカジュアル単品があったりして、何を売りたいのか迷いを感じました。
 お値段と品質や味付けのバランスは、玄人がアナログな繊細さで見れば上質な素材、凝った縫製始末やハイグレードな編み立て、手の込んだ加工手法を『さすがですネ!』と納得出来るのですが、デジタルに感性圧縮された若い人達には玄人的なこだわりが見えるはずもなく、『エーッ、なんでこんなに高いの〜!』と目を剥くかも知れません。原宿というカジュアルな立地ともギャップがあってブレイクは難しいと感じましたが、百貨店のアダルトなお客様なら解ってくれるでしょう。もうすぐオープンする東武百貨店のショップに期待しましょう。
 『日本の物づくりを極めて良い商品を低価格で提供したい』という経営陣の思い入れは解るし業界人として共感もするのですが、あまりに玄人目線で現実の顧客目線とはギャップが大きく、売れるのかなと不安になりました。‘等身大な顧客目線’とはよく言われますが、商売では絶対に外せない一線だと思いました。
 2010/02/18 09:11  この記事のURL  /  コメント(0)

国母和宏君の服装なんて可愛いもんですよ!
 バンクーバーの冬季オリンピックにスノーボード男子ハーフパイプ代表で出場した国母和宏君の服装について批判が拡がり、川端文部科学相が『極めて遺憾』とまで発言して開会式への参加を自粛させ、果ては出場を辞退せよという声まで出る事態となったそうですが、なんだか中国や北朝鮮のお話のように感じます。ハーフパイプという競技は横乗り系の最たるものですからエクストリーム系ファッションとは不可分で、ジャケットの下からシャツを出してネクタイを緩めた国母選手の服装も会見での『反省してま〜す』という態度も、シャイな若者らしい十分に許容範囲に収まるものでしょう。アバクロのストアモデルみたいに胸を肌けてジーンズを極限まで落とし履くわけでもあるまいし、可愛いもんではないですか!
 そんな事に目くじらを立てる事自体、度量ある大人の態度とも思われません。欲求不満が充満した今の世相下で叩ける犠牲者を求める‘魔女狩り’の一種と見るべきでしょう。我ら日本人はヒステリックな米国人とは違うのですから、トヨタ叩きみたいな虐めはやめておきましょうネ。
 2010/02/17 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)

「無印良品」はお買得ですよ!
 ファーストリテイリング社の柳井正社長兼会長が2020年5兆円構想実現のためにM&A資金を1兆円用意出来ると発言したとか。確かに米国ギャップ社を買収するにも1兆円ぐらいはないと手が出せませんネ。業績が低迷していた09年の3月にはギャップ社の時価総額も69億6000万ドルと底値でしたが、業績が回復に転じた直近の時価総額は132億ドルもしますから、1兆円でも少し足りないかも知れません。国内に目を転じれば、一時は「ユニクロ」と並び称された国民的ライフスタイルブランド「無印良品」を運営する良品計画社の最近の時価総額は1060〜1110億円前後と低迷しており、2000億円を超える手許キャッシュを持つファーストリテイリング社なら楽々と買えてしまいます。
 「無印良品」は既に欧米10ヶ国に58店舗、アジア7ヶ国に60店舗を布陣していますから、そのネットワークを活かせば「ユニクロ」の海外展開も加速出来ますし、生活雑貨から家電製品まで手掛ける「無印良品」の調達背景を活用すれば、衣料品や身の回り品に限定されている「ユニクロ」のカテゴリーも一気に広げられます。伸び悩んでいるとは言え、09年2月期で1628億円を売り上げていますから、「ユニクロ」のビジネスモデルに載せれば売上も急拡大して2020年には5000億円くらいに到達し、5兆円構想の実現にも大きく寄与するのではないでしょうか。柳井さん、「無印良品」はお買得ですよ!
 2010/02/16 09:06  この記事のURL  /  コメント(0)

‘義理チョコ’‘義務チョコ’
 立春も過ぎてようやく春めいて来るとバレンタインデーがやって来ます。色恋沙汰などもはや無縁なおじさんですから間違っても‘本チョコ’などは頂けず、今年も会社の女性スタッフからは‘義理チョコ’、ルン妻からは‘義務チョコ’を頂いて無難に終わりました。ルン妻に言わせれば『可哀想だから同居人のよしみで‘義務’としてあげるわ』だそうです。本妻ぐらい‘本チョコ’をくれても良いのにと思いますが、日頃の言動が災いしているのでしょう。今のところは一応、ブランド物のチョコを頂けていますが、そのうち低価格高品質な「ユニクロ」チョコに切り下げられるのかも知れませんネ(遠からず、きっと売り出すでしょう)。
 タイガー・ウッズ氏とは桁が違いますが、万が一にでも‘本チョコ’が届く事態ともなれば億単位?の離婚訴訟を覚悟せざるを得ず、無難に‘義理チョコ’‘義務チョコ’を喜ぶ平和を選択するしかありません。還暦を過ぎて無一文で放り出されてはたまりませんから、ひたすらルン妻に恭順の意を示す事に致しましょう。
 2010/02/15 09:10  この記事のURL  /  コメント(0)

百貨店最後の選択
 99年に311店舗あった百貨店も00年以降は一貫して減り続け、09年末には271店舗まで減少しましたが、売上減少で不採算に陥って閉店に追い込まれる店舗は後を断たず、10年中にも10店舗以上が閉店すると見られます。
 帝国データバンクの集計では08年度でも全国の百貨店83社の4割近くが最終赤字だったといいますから、売上が急減した09年度では過半を大きく超える店舗が赤字に陥ったと見られます。採算割れが続く店舗を抱えては経営が持ちませんから閉店に踏み切らざるを得ず、数年の内に百貨店は200店舗を割り込んでしまうでしょう。J・フロントリテイリングの奥田務社長は『百貨店の適正店舗数は人口百万人に1店』と指摘していますから、そう遠くない将来には120店舗程度まで減少してしまうのかも知れません。
 そんな百貨店の生き残り策は三つあると考えられます。ひとつは大丸の心斎橋北館のように駅ビル並みの低家賃で駅ビル/ファッションビルブランドを大量導入して若い世代を取り込み、従来型フロアと合わせてハイブリッド百貨店として生き残る選択です。もうひとつは多彩な高級/高感性ブランドを揃えて20%程度のハウスカード割り引きでオフ・プライス販売し、顧客を引き止めるという選択です。どちらにしても差益の圧縮は避けられず、大規模なリストラが必然となるでしょう。第三の選択は残存者利益を狙うという他力本願な選択です。とは言え、丸井今井が閉店した旭川で売上が急増した西武百貨店、その西武百貨店の閉店で売上を伸ばした札幌の大丸百貨店という実例もありますから、非現実的な話とも思われません。伊勢丹が閉店した吉祥寺の東急百貨店も漁夫の利を得て売上を伸ばすのでしょう。売上不振で次々と百貨店が閉店して行く中、踏ん張って残存者利益を狙うというチキン・レースが続きます。
 2010/02/12 09:13  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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