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表参道はランチ難民地区
 表参道の私のオフィス周辺は手軽なランチ所が少なく(気取った高いレストランは幾らでもある)、テイクアウトのファストフーズ店もほとんど無いというランチ難民地区なのですが、夏の終わりにマクドナルドが閉店し、年末にはウェンディーズまで閉店してしまい、今やハンバーガー屋は明治通りの角に在るロッテリアだけになってしまいました。
 ロッテリアはやたら‘絶妙’とか‘絶品’とか付いた高価格アイテムとレタスも入らない100円バーガーというチグハグなメニュー構成でできれば遠慮したいのですが、もはやMACもウェンディーズも無くなった表参道では選択の余地もありません。日経の報道に拠れば、ロッテリアの経営体制が変わりリヴァンプも手を引くようですから、少しはましなメニュー構成に変わるかもしれませんネ。価格と品質のバランスでもメニュー構成でもやはりMACが抜きん出ていますから、早く再出店して欲しいものです。それと、ウェンディーズに替わるグルメバーガー店も待ち望まれます。
 ハンバーガー各社はランチ難民地区の表参道に注目すべきです。旨いハンバーガーが食べたいよ〜!
 2010/01/30 06:36  この記事のURL  /  コメント(0)

ユニクロはトヨタの二の舞いになる?
 アクセルペダルの不調に発したリコール問題が深刻化して、トヨタ自動車は米国での主要車種の販売と生産を一時、中止する事態に追い込まれ、それは中国や欧州にも波及しようとしています。垂直統合型の系列開発・生産体制で品質を追求して来たはずのトヨタですが、それゆえ途上国では現地部品メーカーとの水平分業に出遅れてコストが高止まりし、中国でもインドでも低シェアに甘んじています。加えて、高品質高機能を売物にシェアを拡大して来た米国市場で‘品質神話’にクエスチョンが付く大失態を演じてしまい、業績のさらなる悪化が避けられません。
 米国を中心とした先進国市場のバブルに乗って高機能高価格路線に走って低価格小型車のラインナップが手薄になり、リーマンショック以降の先進国市場の急縮小に直撃されたばかりか、急成長する途上国市場での劣勢を挽回出来ないまま業績が悪化するトヨタ自動車は、あたかもGMのようです。一時の市場構造に乗って一人勝ちのビジネスモデルを確立した巨人が市場の一変によって脆くも暗転する様には愕然とさせられます。ガラパゴス的高機能高品質高価格市場で垂直統合型のビジネスモデルを確立して一人勝ちして来たトヨタ自動車の業績暗転は、同様に垂直統合型のビジネスモデルで低価格高品質神話を確立して一人勝ちして来たユニクロの将来にも不安を抱かせます。
 2020年の売上5兆円を豪語してアジア市場でも2兆円の売上を目論むユニクロですが、品質重視の垂直統合生産ではトヨタ自動車同様のコスト高止まりが懸念されます。中国を中心とするアジア市場ではユニクロの価格も品質も高きに過ぎ、広範な人気を得るのは難しいかも知れません。‘ボリュームゾーン’市場が急拡大するアジア市場で求められているのはユニクロではなくジーユーなのではありませんか。
 2010/01/29 09:17  この記事のURL  /  コメント(0)

百貨店の跡は‘ボリュームゾーンビル’になる
 百貨店の閉店がようやく加速しています。昨年は三越の武蔵村山店、名取店、池袋店、鹿児島店、そごうの心斎橋本店が閉まり、今年に入っては丸井今井の室蘭店(1月20日)、松坂屋の岡崎店(1月末)、伊勢丹の吉祥寺店(3月14日)、大和の長岡店と上越店(4月末)、新潟店と小松店(6月末)に加え、西武の有楽町店も12月25日で閉まります。そごう・西武は他にも呉店や沼津店、西神店も閉めるそうです。昨年は9店舗が閉店して百貨店は271店まで減りましたが、今年は何店閉まるのでしょうか。
 ピークの99年には311店もあった百貨店ですが、売上不振で閉店に追い込まれる店舗が相次ぎ、10年間で40店舗も?減ってしまいました。二桁の売上減少減が2周目に入っても続く現状では採算割れ店舗は100店に迫るはずで、毎年1ダース以上の閉店が続いてもおかしくありません。百貨店が200店を割り込むのも時間の問題でしょう。
 気になるのは閉店跡の使い方ですが、ファッションビル化しようにも地方都市ではテナント集めも難しく、西武の札幌店や丸井今井の旭川店のように空きビルのまま放置されているケースも少なくありません。大都市ではファッションビル化が定石のようですが、既にパルコや109が出ている都市では新たなテナント群が見い出し難く、グローバル平準化のデフレが続く中、‘ボリュームゾーンビル’になるケースが増えると思われます。
 ‘ボリュームゾーンビル’はユニクロやファストSPAの大型店を軸に低価格ファッション店を結集するタイプ、家電量販店を軸にイケアやニトリ、無印良品など生活関連の低価格大型店を結集するタイプのふたつが考えられますが、ファーストリテイリングの「ミーナ」など前者の典型でしょう。H&Mやフォーエバー21が急速多店化するこれから、百貨店跡は続々と‘ボリュームゾーンビル’になっていくのでしょう。銀座がラグジュアリーブランドの街からお手軽SPAの街に変貌して華を失って行ったように、地方大都市の多くも量販化して殺伐とした街になっていくのでしょうか。グローバル平準化って悲しい現実ですネ・・・・
 2010/01/28 09:06  この記事のURL  /  コメント(1)

リアル世界に目覚めよ!
 ヤナセから送られて来たカレンダーの真っ赤なAMG製SLS(往時の300SLを彷佛とさせるガルウィングのモンスター)を見て、60年代の青春を熱くしたSUやウェーバーの咆哮(エンジンにガスを送り込む気化器の吸気音)を思い出してしまいました。今でこそコンベンショナルなE350の4MATICステーションワゴンに大人しく乗っているものの、胸の奥に脈打つ野生は‘ゴボゴボッ’と叫ぶウェーバーの咆哮を希求しているのです。あの燃えるような60年代とその残滓たる70年代が染み込んだ親爺の感性は安っぽいデジタルな規格品を受け入れようとはせず、グローバル平準化を敢然と否定して輝けるヴィンテージ化石文明へのオマージュに燃えています。
 デジタルに圧縮されたパッケージ文明しか知らない若者に、瑞々しい感性が咲き狂った芳醇なアナログ文明の片鱗だけでも伝承したいと思うのは私だけでしょうか。若者が見ている世界はデジタルに圧縮されたバーチャル空間であり、感性豊かなリアル空間とはまったく異次元の世界なのです。はっきり言えば、情報量をほぼ千分の1に圧縮した仮想空間に閉じ込められているのです。ケータイを切ってシリコン・オーディオのイヤホンを外せば、そこは千倍の情報が溢れるリアル世界なのですよ!
※AMG製SLS;AMGが独自に開発して今春発売する初のオリジナルモデルで、54年発売の300SLを現代の技術で蘇らせたメルセデスの新フラッグシップたるスーパースポーツカー。共通するのはガルウィング・ドアとフロントミッドシップぐらいで、レトロな外観の中身は最新技術が詰め込まれており、6208ccのV8は571PSを発生して0−100km/hを3.8秒で駆け抜け、最高速度は315km/hに達する(EVスポーツのテスラ・ロードスターの方が加速は速いけど・・・・)。
 2010/01/27 09:06  この記事のURL  /  コメント(0)

ユニクロどころの騒ぎじゃない!
 消費不振とデフレが続く落日の日本ではユニクロとファストSPAだけが気を吐いて旧世代の事業者が凋落する構図が顕著ですが、そんな‘種’の交代劇はファッション業界だけではないようです。先進国市場が縮小して途上国市場に主戦場が移り、HVが急速にメジャー化してEVへの‘種’交代が迫る自動車業界では、内燃機関構造を前提とした垂直系列生産でコストが高止まりした先進国メーカーが壁に当たり、現地部品メーカーとの水平分業による格段の低コスト生産で急成長する途上国メーカーやEVならではのパソコン的ファブレス生産で台頭するベンチャーメーカーが注目されています。
 垂直系列生産によるコストの高止まりで壁にあたっている好例がトヨタ自動車であり、このままではGM的没落さえ囁かれています。キーデバイスたるリチウムイオン電池の低コスト自社生産と水平分業生産で急成長し09年には中国市場第8位の自動車メーカーに伸し上がったBYD社は『電気自動車時代のインテル』を標榜し、ファブレス生産で高性能EVスポーツカーを売り出した米国ベンチャー企業のテスラ・モーターズは『電気自動車のアップル』と評されています。3年もすれば自動車業界の構図は一変し、‘種’の交代劇が現実のものとなるでしょう。ホント、ユニクロどころの騒ぎではありませんネ!
 ファッション業界ではユニクロは突出した勝者のように思われていますが‘種’としては旧世代に属しますから、急激な暗転がないとは言えません。ユニクロは水平分業が一般的だった衣料品業界にSPAという垂直統合志向を持ち込んで急成長したわけですが、それはガラパゴス的高品質神話が染み込んだ日本市場での革新であり、品質神話が通じない途上国市場では垂直統合生産ゆえのコスト高に足をとられ、品質にこだわらず水平分業に徹して低価格を追求するファストSPAや低価格SPAに市場を奪われるリスクが指摘されます。巨体になり過ぎた旧世代の‘種’が辿る運命は皆、似たようなものですよ。
 2010/01/26 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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