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SPAC研究会に参画しましょう
 昨日の午後、いつもの東郷記念館で月例のSPAC研究会を開催しましたが、販売予算編成やMD政策を軸とした『来春夏MD総点検』という地味なテーマにも拘わらず多くのメンバーが参加して盛会でした。パネルに参画して頂いたフリーズインターナショナルの青木さん、アイジーエーの五十嵐さん、オンワード樫山の江頭さん、どうも有難うございました。家計支出や客層別ブランド売上の月指数と月度アイテム構成、各シーズンの立ち上げ時期/実需ピーク時期/マークダウン時期の推移などを検証して来期の売上予算編成やMD展開方針策定に役立てて頂くという何とも地味なテーマなのですが、毎年、多くのメンバーに要望されて取り上げているのです。
 11月26日開催の次回研究会では『アウトレット活用総研究』をテーマに、メンバー各社のアウトレット店活用情況と全国主要アウトレットモールの販売力を検証し、今後のアウトレット店展開政策を提言する予定です。個々のアウトレットモールの優劣を明らかにするとともに、プロパー販売とアウトレット販売の適正なバランスと効率的な連係を提言したいと思っています。
 SPAC研究会はこのように実務に直結する地道な研究を20年以上に渡って続けており、その蓄積は体系的なデータベースとなって、メンバー各社へのマーケティングや営業政策、ロジスティクスやMD展開、出店政策等の適確なアドバイスを支えているのです。これほど実務に直結するノウハウ蓄積は業界に例がないと思いますが、データベースの一翼はメンバー各社のアンケート回答に依存していますから、有力メンバーが揃って積極的に協力してくれないとノウハウの更新が遅滞してしまいます。もっと多くのファッション企業がSPAC研究会に参加してくれたらもっとノウハウが研ぎ澄まされるに違いありません。改めてSPAC研究会への参画を呼び掛けたいと思います(ご案内はこちら)。
 2009/10/30 09:16  この記事のURL  /  コメント(0)

買い物上手
 昨日の繊研新聞によればフォーティフォーインターナショナル(“ソードフィッシュ”など)を物流会社のムーブが買収したとか。物流会社とは言えムーブはマルキュー系の“ミンプリュム”などのアパレル事業も展開していますから、ブランドラインナップを拡充する買い物なのでしょう。それにしてもフォーティフォーインターナショナルはかなり前から売りに出ていて様々な会社に持ち込まれていたようですから、やっと売れたんだ!というのが実感。アパレル大恐慌とも言うべき昨今の苦境下では、なかなか右から左という訳には行かないようです。リーマンショック前は売り物が限られて売手市場だったのが、今や売り物ばかりで買い手が限られる買い手市場に一変してしまいましたネ。
 企業買収は下手をすると溝金になりかねませんが、この業界には買い物上手な方が何人かいらして、エッ!と思うほど上手な買い物をなさっています。経営に行き詰まったクラビスの再生出来そうな3ブランドの40店だけ(直営全店は95店)をビスケーホールディングとの共同出資で入手したパルの井上さん、急激に大きくなってオーナーの手に余ったナチュラルライフスタイスル系の“スタジオクリップ”を買収したポイントの福田さん、そして故人となってしまわれましたがセレクトショップのナノ・ユニバースやアパレルのスピックインターナショナルを買収した東京スタイルの高野さん、このお三方に優る買い物上手はちょっといないでしょう。シビアな目利きと再生する力量を兼ね備えた経営者と評価したいですネ。さすがの柳井さんも買収事業の混迷を見る限り、彼等ほどの買い物上手とは言えません。
 業界には売りに出そうな企業が数多ですから、これからも買い物上手と溝金な買い物下手の明暗劇が幾つも見られそう。次に買い物上手と注目されるのは誰になるのでしょうか・・・・
 2009/10/29 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)

最期の1店が閉店
 27日付けの日経朝刊によれば、ファミリーレストランの草分けだったスカイラークが10月29日で最期の1店を閉めるそうです。ピークの93年には730店もあったのが低価格の外食チェーンやファストフード店に圧されて売上が減少し、自社の低価格業態ガストに転換したり閉店したりを余儀無くされたとか。不振が続くファミレス業界ではデニーズも大量閉店に踏み切っており、ひとつの時代の終わりを実感させます。
 個食化や内食化で『家族で車に乗ってファミレスへ行く』というライフスタイルが消えて行ったのが最大の要因でしょうが、低価格の外食チェーンやファストフード店に較べて法外な高価格も衰退を加速したに違いありません。そう言えば『家族で百貨店に行ってお買い物し、お好み食堂や屋上遊園地で楽しむ』なんてライフスタイルは80年代どころか50〜60年代の化石化した昔話で、価格の法外さはファミレスの比ではありませんよ!にも拘らず、百貨店の店舗数はピークの99年末の311店から今年9月末で270店まで減っただけで、スカイラークみたいに『最期の1店が閉店』なんて劇的な衰退には至っていません。
 ファミレスの9月既存店売上は5.4%減、対して全国百貨店の既存店売上は7.8%減ですから、百貨店はもっと劇的に減少してもよいはずなのに、不思議ですネ。バブル崩壊以来、売上の減少を歩率の積み増しで埋めて生き延びて来た百貨店も、高歩率による法外価格が顧客に疎まれて売上が減り続け、納入業者も高歩率と売上減少ですっかり疲弊した今となっては、閉店ラッシュが間近に迫っています。『大手百貨店○○○の最期の1店が閉店』と日経の紙面に載る日もそう遠くはないでしょう。
 2009/10/28 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)

夢見る夢男君夢子ちゃんが可哀想
 先週半ばにベルコモンズでクリエイター達の合同展があり、アパログで毎日、自分のスタイリングを報告している奥山江里ちゃんから出展の案内をもらったのでスケジュールの合間にちょっと覗いて見ました。アパレルからアクセサリーまで20余のブースが出ていましたが、どれも素材背景が極端に狭く(街の切り売り生地屋で買っている)、ディティールや縫製加工のテクが極端に限られ(自分や仲間内で縫っている)、才能以前の原始的手作り品ばかりで評価のしようもありませんでした。これはもっと規模の大きいクリエイター合同展でも大同小異に指摘される事で、素材背景や加工背景が限られる素人さんの手作り作品を並べられてもバイヤーは好意の示しようもありません。
 クリエイターを夢見る夢男君夢子ちゃんの気持ちは解るけど、これではチャンスは掴めません。テキスタイラーがもっと儲かっていて若いクリエイターに素材や資金を気前よく提供していた80年代なら、こんな夢男君夢子ちゃん達の中からスターデザイナーに成り上がる子も出たのでしょうが、資金どころか素材も出せなくなった今日では夢男君夢子ちゃんは街の生地屋さんで買うしかないのでしょう。これでは才能が華開くはずもありません。夢見る夢男君夢子ちゃんが可哀想で何とかしてあげたいのですが、今のテキスタイラーの窮状では如何ともし難いのが現実です。夢男君夢子ちゃん達に好意を持つテキスタイラーさんがいらしたら、せめて売れ残りの素材ぐらい分けてあげましょうネ。
 2009/10/27 09:21  この記事のURL  /  コメント(0)

単価ダウンの実態
 先週木曜の『販売データ交換会』では10月直近の婦人服販売動向が報告されましたが、どの百貨店も20日段階では9月より4〜10ポイント落として前比71〜90という惨状。9月は少なからぬ百貨店が形振り構わぬキックオフ(シーズン初期の軽い値引き)を仕掛けて10月の売上を先食いしてしまったとは言え、リーマンショック以降の大幅前年割れは間違いなく2周目に入ったようです。
 前年割れの主要因は単価ダウンで、報告に拠れば新宿東口の某百貨店ではアイテムによって5〜11%、同西口の某百貨店では同4〜13%、池袋の某百貨店では同12〜17%も単価が下がっています。ダウンの巾はゾーンで大きく異なっており、特選やプレタではほとんど下がっていないのに(売上も回復が目立ちます!)、ファストSPAなど低価格品の影響が大きいOL〜トランスキャリアゾーンでは軒並み二桁のダウン。中でも銀座某百貨店のOLゾーンではアイテムによって16〜34%もの単価ダウンとなり、全アイテムの平均単価は8掛けになってしまったとか。これでは多少、買上点数が増えても売上が大きく減少してしまうのは避けられません。専門店はどうかと聞くと、109系の某有力チェーンでは平均9%、駅ビル系の某セレクトチェーンではほぼ10%下がり、既存店売上もそれにスライドするように9掛け前後を彷徨っているそうです。
 元々法外に高価だった百貨店OLゾーンの単価ダウンがもっとも激しく、お手頃価格のチェーン専門店でも1割程度の単価ダウンが続く一方、価格をそれほど気にしない?
プレタや特選ではほとんど値崩れが見られない、というのが10月直近の実情でした。ほとんどアクリルばかりの軽いニットコートやウール?コート、フェイクファーコートが主力となりそうな冬商戦ではさらなる単価ダウンが避けられず、その分確実に売上も低下する事になるのでしょう。厭な御時世ですネ・・・・・・
 2009/10/26 09:05  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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