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アジアの連帯に感激!
 先週土曜日の午後、ルン妻の知人がボランティアで日本代表を務めている“Asian Youth Orchestra”の今シーズンのファイナル公演に出掛けました。週末なのにディナージャケットを着込んで開演前のレセプションパーティからつき合いましたが、アジア中からオーディションで選抜された若者達がたった3週間の練習で仕上げたとは信じ難いほど洗練された演奏にちょっとビックリ!上海、北京、香港、台湾、光州、SEOUL、京都、尼崎と強行軍で公演して来たファイナルの東京公演ということで、明日は解散してそれぞれ故国へ帰って行くさだめですから、公演の最後は皆、感極まってウルウルになってしまい、観客もついウルウル。
 最後に香港、中国、台湾、ベトナム、マレーシア、フィリピン、日本とそれぞれの出身者が紹介されましたが、若者達の見かけは何処の出身か全然、見分けがつきませんでした。日本だけ先進国面するのは考えもので、音楽やスポーツはもちろんロボコンもファッションも、アジアはグローバルに同水準化してるんだと痛感させられました。退化著しい日本が‘ボリュームゾーン’対応商品なんて差別発想が恥ずかしくなりましたよ!
 毎年、アジアの若者を選抜して一夏だけのオーケストラを組織し、アジア各都市を公演して国際交流を図るとともに、多くの若者にチャンスを与えるという、何の見返りもない慈善事業に大金を援助する香港特別行政区政府やキャセイパシフィック、フィナンシャルタイムス、フジゼロックスなど、尊敬に値すると思います。数少ない儲かってるファッション屋さんや大手流通業なんて、こんな見返りも広告効果も疑わしい慈善事業になんか一銭も出さないでしょう。音楽家志望の若者にチャンスを与えようというアジアの連帯にちょっと感激しちゃいました。
 2009/08/31 14:10  この記事のURL  /  コメント(0)

祝自民党壊滅、次は血の粛正だ!
 衆議院選挙において国民が選択したのは政権交代でしたが、本音は自民党と官僚の粛正にあると思います。民主党に何が出来るかは不安を否めませんが、まずは予想を超えた大勝を背景に自民党と官僚に徹底した粛正を断行して欲しいものです。
 汚職や不正にかかわった官僚は法律上可能な最酷刑を科して公民権を剥奪し、公益法人などで利権を貪る元官僚はすべて終身公職追放にして欲しい。日米繊維摩擦以来、産地を追い詰めファッション産業の壊死を強いて来た経済官僚とクリエイション信仰でそれを誤魔化して来た関係者も粛正すべきで、コレクション会場でセレブ気取りして来た東京都公務員など即座に首を切るべきでしょう。自民党政権下で横行して来た過ちを、今こそ何もかも根絶しなければなりません。それは我らファッション業界とて同じなのです。鬱積した怒りが招く粛正の恐怖を自民党と官僚にとことん味合わせたいと思うのはもはや国民的総意となったのではないでしょうか!
 2009/08/31 09:18  この記事のURL  /  コメント(0)

退化する消費
 ファストSPAの馬鹿享けやユニクロやニトリの好調振りを見て何か納得しかねるものがあるのは何故だろうかと長らく思案したところ、ようやく明快な結論に到達しました。それは『‘ボリュームゾーン’消費への退化』だと喝破したのです。
 ‘ボリュームゾーン’とは経済産業省が言うところの成長途上国における中産階級の急速な形成がもたらす大衆消費市場であり、先進国で求められる過剰な機能や付加価値を乗せた高価格品ではなく、それらを削ぎ落としたシンプルな低価格商品が求められているというものです。インドのタタ・モータースが売り出した27万円の“ナノ”などはその典型で、日本のメーカーも途上国市場を拡大するには‘ボリュームゾーン’商品の開発が不可欠だとされます。
 ファストSPAの商品はトレンドデザインという機能に特化して(品質を圧縮して)低価格を実現したものですし、ユニクロやニトリの商品は品質と機能に特化して余分な付加価値を削いだもので、どちらも典型的な‘ボリュームゾーン’商品だと言えましょう。このような‘ボリュームゾーン’商品が急速に市場を拡大しているのは、経済の衰退とデジタルな感性圧縮によってエコ低温体質(少ない消費と付加価値で生きて行ける)に退化したデジタル世代がメジャー化し、消費の付加価値が削げ落ちて市場が途上国化しつつあるからではないでしょうか!
 考えてみれば、昭和30年代の日本でもスバル360やミゼットは“ナノ”と大差ないシンプルな仕様と価格(スバル360は36.5万円だった!)でしたし、洗濯機や冷蔵庫などの白もの家電も機能限定のシンプルなものでした。それが何時の間にか機能や付加価値を満載した高価なものに化けて行ったのは時代のマーケティングが為せる業だったのでしょう。経済の衰退と資源の限界を体感したデジタル世代が本能的に途上時代体質に退化していったのはごく自然な事だと思うのです。
 途上国向けのシンプルな低価格商品が日本国内でも求められる傾向は“無印良品”華やかなりし頃からありましたが、これからは自動車も家電もファッションも急速に‘ボリュームゾーン’化して途上国と同質化していくのでしょう。アパレルの商品企画も根底から考え方を変えるべきなのかも知れませんネ!!
 2009/08/28 09:27  この記事のURL  /  コメント(0)

安いが勝ち
 グローバルSPA各社の直近業績を見ると‘安いが勝ち’という情況だ。一番高価なインディテックス社(主力は“ZARA”)の09年第一四半期は5.4%の増収(恐らく既存店は5%以上の減少)に留まって15.3%の減益に終わり、H&M社の09年上期は大量出店によって20.5%の増収ながら既存店は3%の減少と減速しているが、フォーエバー21社の09年1月期は33.5%の増収で今期は35%以上の増収が確実視されている。
 日本での展開を見ても、“ZARA”が11年かけて40店舗を布陣しても年商250億円程度に留まっているのに対し、H&Mは進出わずか1年で年商120億円(銀座、原宿)を確保し来期は出店を加速して年商400億円以上になる勢いで、フォーエバー21はたった1店舗で年商230億円以上を稼ぎ出しそう。この大差はファストファッションの必勝条件は‘絶対的な安さと鮮度’である事を如実に示している。ファスト消費に流れるデジタル世代は品質や完成度には感心が低く、‘安い速い可愛い’が至上の要求なのだ。そう割り切った者が勝者となり、品質や完成度にこだわって価格や鮮度が中途半端になる者は競争から落伍して行く、そんな構図が見えて来る。
 09年1月期では10.3%の増収となったインディテックス社が1兆4260億円と、7.8%の減収となったギャップ社の1兆3800億円を抜いて世界一のSPAの座を獲得したが、今の伸び率の差が続けば2〜3年のうちにH&M社がインディテックス社を抜いて世界一になるのは確実。今8月期は16.3%増収の6820億円を見込み来期は買収も含めて年商1兆円を豪語するファーストリテイリング社とてH&M社はかなり遠く、H&M社の独走時代が続きそう。‘安いが勝ち’と胆に命ずるしかありませんネ!
 2009/08/27 10:05  この記事のURL  /  コメント(0)

百貨店の低価格PBは突破口にならない!
 大手百貨店が相次いで低価格PBを導入しますが、果たして顧客引き止めの突破口になるのでしょうか。各社の取り組みを見ると量販アパレルと取り組むケースと既存百貨店アパレルと取り組むケースに別れますが、前者ではほぼ百貨店NBの半額、後者では同7〜8掛け価格を狙っているようです。どうやって低価格を実現するかを見ると、前者では量販アパレルの素材と生産背景の活用、後者では素材の集約と閑散期生産が軸のようで、高価格の最大の元凶である百貨店の歩率を半減するという話は伝わって来ませんネ(数ポイントは圧縮しているのでしょうが・・・)。
 前者では素材/仕上げ面とも量販商品ぽくなってしまうリスクが指摘されますが、老舗百貨店がユニクロ導入に走る御時世ですから致し方ないのかも知れません。とは言え、百貨店らしい高質感を欠いては安くても顧客支持は盛り上がらないでしょう。後者では百貨店らしい高質感は保たれるでしょうが、NBの7〜8掛け価格では既存NBが強化しているエントリープライスと大差なく、インパクトを欠いて埋没してしまいそう。結局、どちらも顧客引き止めの決定打とはなりそうもありませんネ。“プラスJ”みたいなビッグネイムなPBなら流れも変わるかも知れませんが・・・・・
 顧客を引き止めるには抜本的なバリュー革新と鮮度、スピードが不可欠で、それには3条件を満たす駅ビルブランドを大量導入するか、百貨店アパレルに駅ビル並みの好条件を与えて3条件を満たすブランドを開発させるかしかありません。どちらにせよ歩率を駅ビル並みに半減させないと不可能な選択で、百貨店は骨肉を削る人員整理と駅ビル型レジシステムの導入を決断するしかないと思います。怠慢な破局か流血のリストラか、百貨店の選択肢はふたつにひとつなのです。
 2009/08/26 09:00  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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