前へ | Main |
SCを科学してます

 SEOULから帰った翌早朝、スタッフを連れて某地方都市に飛び、二つのSCを調査して最終ひとつ前の新幹線で帰京するという強行軍を決行しました。某SCのリモデル戦略を立案するため、両SC計200近いテナント店舗の品揃えを調査しに行ったのです。事前に地勢やアクセス、競合関係からハフモデル的に商勢圏を推計したり来店客データから実勢商圏を推定して商圏の特性を検証し、両SCのテナント構成を業種/価格帯/世代対応/テイストなど緻密なポジション表にプロットして重なり方を検証した上、詰めの実地検証に赴いた訳です。
 当社の手法は最新の商圏分析ソフトや日々蓄積・更新しているテナントデータベースをフルに活用して幾つものステップを踏んで多面的に検証して行くもので、まさしく「SCを科学する」緻密な職人技。膨大な作業プロセスを踏むので蓄積を欠いては大変な手間がかかってしまいますが、手慣れたスタッフのチームワークで粛々と作業が進みます。緻密なマトリックスで検証すると何処のSCも歪な構成で商圏客層の期待と懸け離れており、改善余地が大きい事が解ります。
 ファッション業界もSC業界も科学的検証を欠いたまま勘と思い込みで事が進むギャンブルビジネスで、「科学する」姿勢はほとんど見られません。そんなギャンブルに何十億円も何百億円も突っ込むのですから、いい度胸してますネ!!
 2009/02/16 09:41  この記事のURL  /  コメント(0)

SEOULで講演して来ました
 10日夜に羽田を発って12時近くに三成洞のグランドインターコンチに辿り着き、翌11日9時過ぎから打ち合わせして11時からKFAのグローバルフォーラムで講演。その後の昼食会で質問に応えて2時過ぎには金浦空港へと向かい、7時前には羽田に着いて大山町の自宅に直行。ショップ視察どころか免税店に寄る暇もなく、ドタバタととんぼ返りして来ました。
 1年ぶりのSEOULは霧に覆われて曇りがちでしたが東京より暖かく、コートを脱いで歩く人もチラホラ。相変わらず乗用車から建築、ファッションまで世界中のコピーが氾濫する仮想空間のようなコロニー都市に幻惑され宇宙遊泳しているみたいで現実感に乏しく、時間もなくて折角の超ウォン安(1円が15.44ウォン)も活用出来ず、アッと言う間に東京に帰ってしまったのはちょっと残念。次は暖かい季節に2泊ぐらいで出掛け、仕事の合間に観光客紛いの楽しみも見つけましょう。
 講演には200名近いファッションビジネスのエグゼクティブが集まり、時間一杯まで質問が続くなど異様に熱心で、半分諦めたような日本のファッション業界とは隔世の熱気に溢れていました。おじさん達に混じって二世経営者や女性経営者が目立つのがSEOULのファッション業界ですが、女性経営者はパワフルなんだけど服装やメイクがなんだかコテコテしてチョイ水っぽい印象。次に行く時には少しは変わるのでしょうか?
 印象的だったのは日本では消えてしまった業界紙がまだ何社も生きている事で、大勢の記者やカメラマンに囲まれてちょっとビックリ。ファッション業界華やかなりし70〜80年代を思い出してしまいました。嬉しかったのは参加者の熱心さに加え、同時通訳のお姉さん達(二人組)が意外に健闘してくれた事、アテンドについてくれた外語大生のお嬢ちゃんがデリケートな所まで理解してくれた事でしょう。SEOULはなんだかTOKYOより女性パワーが強いみたいでした。

 2009/02/12 09:30  この記事のURL  /  コメント(0)

ビッグコンベンションは大盛況
 5日木曜日の夕刻から開催したSPACニューイヤービッグコンベンションは180余名の御出席を得て会場は満杯。補助席もすべて出し切ってようやく御着席いただくという盛況でした。バロックジャパンリミテッドの村井社長様の御講演に加え、深刻な恐慌下で突破口を見い出したいというメンバーの危機感がこれほどの盛況に繋がったのでしょう。私の基調政策提言も情況を正面から捉て明確な戦略をキッチリ提示出来たと思います。
 ユナイテッドアローズの重松会長やフランドルの栗田社長、ウォルトディズニージャパンのダゲット事業部長などメンバートップに加えて横森美奈子さんも熱心に耳を傾けて下さり、会場は真摯な熱気に包まれていました。ランウェイショーとパーティばかりで数少ないお勉強会もコレクション報告やクリエイションの啓蒙、実務とは懸け離れたアカデミックなイベントに限られるアパレル業界ですが、こんな実務に直結した真摯なお勉強の場も在るのです。お忙しい中を貴重な時間を割いて御出席された皆様の熱心な聴講ぶりと政策提言への熱い御評価を真摯に受け止め、この灯火は決して消してはならないと改めて決意を固めました。
 翌6日金曜日は朝から夕刻まで契約先へのMDディレクションや公開セミナーがギッシリ続き、延べ6時間以上語り続けてクタクタになってしまいました。建国記念日の休日もKFAのグローバルフォーラムでソウルに行って講演しなければならず、翌12日も早朝から仙台での調査が待っています。疲れが溜まらないようこの週末は箱根翡翠に逃げ込みましょう。
 2009/02/09 11:35  この記事のURL  /  コメント(0)

百貨店を救済するのはオバマかゲバラか

 1月末に月例の『販売情報交換会』を開催しましたが百貨店各社の報告は12月に続く惨澹たるもので、丸井今井破綻の報道もあってお通夜のような雰囲気でした。特にメンズ会は新たな売れ筋もトピックもなく9月からお通夜続きで、人員整理の話題になると「次は我が身か」という自嘲的発言が漏れるほど。諸行無常ですな・・・
 1月末に至るも顧客はセールに流れて春物プロパーが動かず、セールからプロパーへの切り替えは例年より2週間も遅れているとか。12月半ばからプレセールが蔓延したせいか年明けのセールでは30%offではほとんど動かず、40%、50%と急ピッチで割引率をエスカレートさせるしかなく、最終段階では60%まで行くケースもあったようです。セールの値引率がエスカレートしたせいか春物プロパーは割高感がして価格が通らず、百貨店価格は崩壊に瀕しています。
 百貨店バイヤーに顧客の価格感変化がどれほどか聞いてみたところ、セール価格がほぼ求められているプロパー価格だと実感しているとか。それでは30〜40%もの価格訂正が必要になり百貨店もアパレルも干上がってしまいますが、実現しない限り客足はさらに遠のいて売上減少が加速する事になるのでしょう。
 百貨店は売上減少に歯止めがかからないまま出店計画も改装計画も凍結され、店舗の閉鎖や売却が拡がっています。このままでは『数年の内に百貨店は全国で200店を割り込む』という私の予言が現実になってしまいます。革命的トップが登場して不要な組織を解体し歩率を半減しない限り、日本の百貨店流通は崩壊してしまうでしょう。オバマやゲバラに匹敵する革命家の登場を神々に祈るばかりです。
 2009/02/05 09:13  この記事のURL  /  コメント(0)

脱コレクショントレンド
 コーディネーターから今月のSPACレポートに掲載する各タイプ別春立ち上げスタイリング動向報告が出揃いましたが、70'Sヴィンテージやフレンチミックス(80'Sや90'Sとミックスしている)、マリンミックスやIVY(メンズで顕著)など恐慌下にしては元気な提案が目立ち、こんな中でも業界は頑張っているんだなと感心しちゃいました。もっとも元気なのは駅ビル/ファッションビル系のブランドばかりで、百貨店ブランドはやっぱ凍結したままです。
 最近はヤングやOL、団塊Jr.では欧米コレクショントレンドの影響はまったく影を潜め、各マーケットそれぞれにローカルなスタイリングが移り変わって行くのが現実で、なんで役にも立たない欧米コレクション情報を今だに崇めているのか理解に苦しみます。国内各マーケットそれぞれのローカルなスタイリングを時系列に追って行けば、次のスタイリングは明確に見えて来ます。当社の『MDディレクション』はマーケット別スタイリング変化をブランド別の販売成績と見較べながら検証して来シーズンのスタイリングを予測するもので、ジャパン・ローカルに徹しています。当然、結果としての的中率はコレクション情報とは桁違いの高さを誇っていますが、残念ながら業界の評価は限られたものです。
 『09AWレディスMDディレクション』の公開ゼミ(御案内はこちら)も2月6日に迫り、残席もわずかになって来ました。商品企画やマーケティングに関わる方は見逃せませんよ!!

<<春立ち上げの注目スタイリング/ヤング〜109系の一例>>

 2009/02/02 10:01  この記事のURL  /  コメント(0)

前へ | Main |


ブログ内検索
Web 検索
プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

リンク集
更新順ブログ一覧
最新記事

http://apalog.com/kojima/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
月別アーカイブ