| Main | 次へ
マルイカレンは期待外れ
 新宿マルイカレンは「まるごと全館‘ファストファッション’」と謳うので26日のプレスデイに行って来たのですが、目玉の“ユニクロ・ガールズコンセプトショップ”(2F)を除けば駅ビル系のOLブランドが並ぶだけで、ファストファッションらしきブランドは見当たりません。‘安い速い旨い’所謂ファストファッションは7Fの“サルース”(ネット発ギャルOL向け靴のファストSPAでここが1号店)だけで、どこが「まるごと全館‘ファストファッション’」なのかと文句のひとつも言いたくなりました。B2Fの“TC&ローリーズ”もトランスコンチとローリーズファームがテイストも価格も懸け離れてミスマッチもいいとこだし、“ユニクロ・ガールズコンセプトショップ”も安くてカラフルなだけで目新しい訴求がなく、残念ながら期待外れでした。
 それにしても、ユニクロのカラーセンスはいまひとつ。世界中の英知を取り入れてグローバルSPAに仲間入りしたのに、カラーセンスだけはローカルのまま。色配列も色環表を蛇行して醜く、VMDのプロが付いているはずなのに何でなのと首を傾げるばかりです。今やトヨタと並んで世界に誇るユニクロですから、カラーセンスも一流になって欲しいものです。
※人気ブログランキングに参加しています。右下のをクリックして応援してネ!

 2009/02/27 09:38  この記事のURL  /  コメント(0)

百貨店OLブランドが老化する理由

 月例の『販売情報交換会』を控えて都内主要商業施設をバタバタと一周しましたが、109こそ新しいルックやアイテムが出ていてそれなりに活気がありましたが、百貨店のOLフロアはどこも閑散として、気のせいかミッシーぽいお客さんが目立ちました。そう言えばどのブランドもスタイルやカラーリングがババ臭くなり、溌溂/グラマラス/キュートといった若々しいOLスタイルは109上がりのお姉ブランドに限られ、百貨店OLブランドは悉く老化してミッシーフロアみたいになっているではありませんか!
 その要因は、馬鹿馬鹿しいほど割高な百貨店価格に嫌気したOLが手頃価格で鮮度も高い駅ビルやファッションビルに逃げ出す一方、ミッシー〜ミセス客は逃げ出す先がないため多少は価格が手頃で若々しくもあるOLフロアに降りるしかなく、結果、ミッシー〜ミセス客に引き摺られてOLブランドが老化して行く、という構図のようです。
 OLが駅ビルに逃げ出してミッシー〜ミセスがOLフロアに降りる傾向は加速こそすれ収まる情況になく、百貨店OLブランドの老化がどんどん進みそう。となればOLの百貨店離れも加速し、百貨店は養老院と化してしまうのでは!!
※人気ブログランキングに参加しています。右下のをクリックして応援してネ!
 2009/02/26 09:06  この記事のURL  /  コメント(0)

ローカルチェーンへの警鐘
 最近の新設SCでは一軍級チェーンの出店抑制もあって新手のローカルチェーンが目立ちますが、ローカルっぽい味の濃さが目を惹く店と大手の安手なコピーに留まる店に分かれるようです。‘ローカルっぽい味の濃さ’と一言で片付けると誤解を招きそうですが、越前の“Xプロージョン”、大阪の“7ブリッジ”や“印”などの癖のあるブランド揃え、鯖江の“スタイルアイズ”(アイウェア)など地場産地を活かしたこだわりの物づくりには好感が持てます。
 米国発の強欲資本主義とグローバリゼーションが弾けて大恐慌の嵐が吹き荒れる中、アンチ・グローバル/アンチ・ナショナルなローカル意識が高まり、それぞれの等身大スタイルへのこだわりが強まっているように感じます。グローバルなモードトレンドの影響は影を潜め、それぞれの世代や仲間のローカルスタイルが志向されている事も癖のあるローカルチェーンに追い風となっているのでしょう。不況期にはローカル/マイナーがイケるのです。
 これらキラリと光るローカルチェーンが多店化していけばスタジオクリップやハートマーケットのように一軍級チェーンに化ける事になるのでしょうが、多店化の過程で薄味になって人気を落としたり、出店ミスが続いたり、多店舗運営の在庫コントロールに失敗すれば、成長は頓挫してしまいます。実際、一時は急速に多店化したものの最近の不況下で行き詰まるチェーンも出て来ました。そうした挫折は指摘した3点、とりわけ初心を忘れて‘ローカルっぽい味の濃さ’を失ない、大手と同質化してしまった事が大きいと感じます。安易な多業態化やナショナルチェーンぽい小奇麗な品揃えは挫折の引き金になりかねません。これから多店化していこうという野望に燃えるローカルチェーンの経営者に初心を忘れぬよう警鐘を鳴らしましょう。
※人気ブログランキングに参加しています。右下のをクリックして応援してネ!
 2009/02/25 09:17  この記事のURL  /  コメント(0)

新ブランドの離陸条件
 ミニバブルに踊った05〜07年春頃はミーハーな新ブランドが山ほど乱造されましたが、景気が陰り始めた07年秋頃には離陸し損なったブランドの撤収が始まって『新ブランドは屍の山』(07年10月15日ブログ)と言わせ、リーマンショック以降は雪崩打つように不振ブランドの整理撤収が拡がりました。ざっと見た所、05〜07年開発新ブランドの離陸率は2割弱、首尾よく人気ブランドに化けたのは20にひとつもあったでしょうか。08年秋以降は一転して低価格SPAブランドの開発が注目されていますが、こちらの離陸率は4割程度が見込めそう。
 なんで離陸率に倍以上の差がつくのか、それは‘時代性’のインパクトの差に他なりません。絶不調の乗用車だってハイブリッドカーはヒットしているではありませんか。『風の吹いている所に凧を揚げよ』がブランド開発の鉄則だと思います。もちろんこれは開発戦略の巧稚を無視した一般論で、ギャンブルの的中率を云々するに過ぎません。マーケティング的に新ブランドの離陸条件を体系づければ以下のような算式になるのではないでしょうか。
     
     1)コンセプトのインパクトと時代性
         ×
     2)MDの構造性とVMDのインパクト
         ×
     3)開発・調達背景のバリュー優位性
         ×
     4)流通・提供方法の便宜性とコスト優位性

※3)4)は価格競争力/バリュー訴求力に直結するもので、今日のような恐慌下では最優先の要件です。このほか開発の機動性とかキャッシュフローの速さなども重要条件と言えるでしょう。ビジネスモデルの優位性という点では2)〜4)が極めて重要で玄人的にはここを見極めますが、もともとのコンセプトが空振ればすべてパーです。さて、貴社のブランドは離陸出来そうですか?!
参考になったら右下のをクリックしてネ!
 2009/02/23 09:59  この記事のURL  /  コメント(0)

在庫運用の精度が問われている

 恐慌下で消費が萎縮して売上が低迷する中、在庫運用の精度が問われています。米国GAP社など既存店が二桁割れする中を在庫運用の精度アップで増益を叩き出すという神業を見せつけていますが、日本のアパレルチェーンでは売上減少が減益に直結するケースが大半で、能が無いと言うしかありません。
 在庫コントロールの基本は店別カテゴリー別の直近回転に同調するものですが、売上減少で回転が落ちたからと言って投入を抑制すれば縮小均衡に陥って売上はさらに落ちてしまいます。新規投入は計画通りに行なって売上機会を確保し、不振在庫を店間移動して在庫を抑制するのが正しい手法です。それにはエリア内で定期的に店間移動していくプロセスを定めておく必要があります。すなわち、フラッグシップ/レギュラー/プロパーアウトレットという役割をそれぞれの店舗に割り振って布陣するのです。売上低迷でもGAP社が増益出来る仕掛けの原点はそこに在るのではないでしょうか。
 在庫コントロールの精度向上という点ではカテゴリーという大枠に留まらずSKUレヴェルまで掘り下げ、SKU単位の店間移動やマークダウンでロスを極小化すべきでしょう。マークダウンも期末まで待てばロスが大きくなりますから、投入後一定期間を経て消化率が一定以下なら手早く店間移動やマークダウンを仕組むべきです。もっと確実なのがキックオフで、投入直後の消化が一定以下なら20%程度の早期値引きをかけて消化を促進する手法で、米国のSPAでは一般的に見られます。
 店間移動やマークダウンに頼る前に打つべき手が再編集運用で、陳列形状を変えたりコーディネイトの相手を替えて多重露出したりグルーピングを組み換えたりして販売機会を創造すれば消化は確実に進みます。再編集の手法は体系的に確立されており投入や店間移動と連動して消化を促進出来ますが、未だ未活用の会社が多いのは残念です。
 これら在庫運用精度を高めれば、売上減少下でもロスを圧縮して増益が可能なのです。3月26日開催のSPAC月例研究会ではロスとコストの圧縮策を徹底して追求しますし、5月14日開催の『再編集陳列VMDゼミ』では再編集陳列による消化促進技法を体系的に伝授する予定です。ギャンブル商売ばかりやってないで、少しは科学して成果を挙げましょう!!
 2009/02/19 15:04  この記事のURL  /  コメント(0)

| Main | 次へ


ブログ内検索
Web 検索
プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

リンク集
更新順ブログ一覧
最新記事

http://apalog.com/kojima/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
月別アーカイブ