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チャラチャラしないで

 水曜夜にはニューヨーク・セレブ感覚のヴィンテージリッチな新ブランドが青山でフラッグシップストアのレセプションを開き、銀座でも某セレクトストアが新店をお披露目し、どちらも編集者やスタイリストなど華やかに着飾ったお姉さん達が群がっていたとか。新ブランドの方はそれなりにヴィンテージ・ディティールに凝った艶やかなコスチュームが揃っていましたが「セックス・アンド・ザ・シテイ」的チャラチャラ感は否めず、その割りには高めに付けられた値札にも腰が引けました。通勤用のセットアップやパンツ、シャツ、ツインニットなどキャリアのライフスタイルに根付いたコアな質実アイテムが抜けており、どうやって売上を取るのだろうと不安になりました。パーティばかりで日々、暮らすわけではないでしょ!!
 生活防衛下でセレブやラグジュアリーは死語になったはずなのに、今さら「セックス・アンド・ザ・シテイ」だセレブな新ブランドだと盛り上がるファッション業界人の能天気ぶりには驚くしかありません。華やかに着飾ったお姉さん達も見た所30代〜40代の艶な年増でチャラチャラした服が似合うとも思えず、世相と遊離した別世界の様に唖然とするばかり。無責任な編集者に乗せられて在りもしないマーケットに踊った「アラサー」の痛手に懲りもせず二の舞いを演じる業界の軽薄さは救いようがありません。私の感覚がしみったれているのか彼女達や業界の一画が浮ついているのか、遠からず時代が答えを出すのでは。
 2008/08/28 10:52  この記事のURL  /  コメント(0)

まっとうな世界

 先週の木金と月例の『販売情報交換会』を開催しましたが、レディスでは秋冬物が順調に投入され新たなルックや売れ筋も報告されたもののメンズでは御盆が明けても晩夏物主体で秋冬物の投入が進まず、当然ながら新たなルックや売れ筋の報告もほとんど無く2ヶ月連続のお通夜となってしまいました。ファッション不況下でもレディスはそれなりに頑張っているのにメンズは逃げ腰一辺倒で不甲斐無く、最近の男女関係を思わせる体たらくにホントむかつきました。
 ファストアパレルに関してWWDの取材と執筆があったので「今時、トレンドとパーティの記事ばかりではKYに過ぎるんじゃないの」と嫌味を一言。メンズの『販売情報交換会』でカルロ黒部(オンワード樫山のメンズ商品開発室長)に「ラグジュアリーブランド業界は未だパーティ三昧の日々なの」と突っ込みを入れたところ、「相変わらず派手なパーティが続いてる」との御返事。店頭からは客足が引いているのに能天気に過ぎるんじゃないの。彼等だって中国やロシアへの転勤が迫ってるはずですが。
 新たに入って来る仕事は販売不振SCのリモデル企画や差し入れ保証金の流動化/保全対策のスキーム開発などシビアな案件ばかりで、楽しく浮ついたお話は皆無。こっちの方が地に足が付いたまっとうな世界のように思えるのですが。
 2008/08/25 11:16  この記事のURL  /  コメント(0)

アパレルは水商売?

 また懲りもせずデューデリをやってます。眉唾ものの拡大戦略の果てに行き詰まったアパレルの再建策を検討しているのですが、商品企画と拡販戦略だけで出店戦略もMDも在庫コントロールもプロセスマネジメントも無いに等しい内情に唖然とさせられます。まさに必然に因る破綻と言うべきでしょう。傍目には上手く行っているように見えても仕組みがまったく出来ておらず、偶然に因る成功を実力と勘違いして暴走し悲劇的な結末に至りそうなケースが業界には少なからず見られます。流れに乗っている時に「こんなやり方はヤバいんじゃないの」とアドバイスしても「大きなお世話」と無視されるだけで、風向きが変われば一気に破綻の坂を転げ落ちてしまうものです。「アパレルは水商売」と昔から言われますが、その体質はほとんど変わっていないのでは。精緻な戦略とプロセスマネジメントを提じても聞く耳を持つ人はわずかで、砂漠に水を注ぐようなもの。こんなアホな業界に身を投じた人生が空しくなってしまいます。結局は知性など定着しない業界なのでしょう。
 成功の図式は ギャンブルな商品企画
        ×MD展開×ロジスティクス×プロセスマネジメント
        ×コストマネジメント×出店戦略
        ×ブランディング戦略 
        ×経営意志
だと思うのですが、掛け算ですから何かが卓越していても何かが低劣だと100×0=0になりかねません。MD展開〜出店戦略の5項目は理性と英知でコントロール出来るにしても、ブランディングは水物、ましてや商品企画はギャンブルそのもので結果オーライの世界。経営意志ともなれば狂人と天才は紙一重と言わざるを得ません。理性の5項目をどんなに精緻に仕組んでも、ギャンブルな商品企画と狂気の経営意志のリスクはカバーし切れないのが現実です。ギャンブル嫌いな私が指揮する当社は理性の5項目に立脚するコンサルティングファームであり、商品企画でさえ定性分析の精緻なマトリックスで組み上げています。ギャンブルとクリエイション至上のお水業界で理性と英知を貫く孤高は空しいのかも。
 2008/08/21 10:46  この記事のURL  /  コメント(0)

チェルシージャパンが愛犬家に宣戦布告!!

 箱根VIALA翡翠の帰りにスヌーピーを連れて半年ぶりに御殿場プレミアムアウトレットに立ち寄ってみましたが、どの店もペットお断りに変わっていて入店出来ませんでした。顔見知りのスタッフに聞いてみたところ、チェルシージャパンの方針で全国のプレミアムアウトレットが一斉にペット入店禁止になったとの事。モールは連れて歩けますが店内は抱えてもカートに乗せてもダメという徹底した方針で、事実上ペット閉め出しを断行したもの。これは愛犬家に対する宣戦布告であり、ペット同伴客は三井アウトレットパークに鞍替えせざるを得なくなりました。
 ホームページの利用規定の中を探せばペット同伴規定が小さく明記されていますが、わざわざそこまで探してチェックする人は少数で、行ってみて唖然とする人が大多数なのではないでしょうか。わざわざ遠出して買い物も出来ずに退散するとなると怒り心頭となる事は請け合い。百貨店や路面のブティックでも抱えたりカートに乗せればペットの入店は可能で、何故チェルシーだけが全面拒絶するのか理解に苦しみます。不況でアウトレット人気が過熱する中、ペット同伴客ぐらい切り捨てても売上には響かないと高を括っているのでしょうが、愛犬家の反発は想像以上に拡がるのでは♪♪♪♪♪♪♪♪〜(チャイコフスキー“1812 OVERTURE”のクライマックスが流れています)
 2008/08/18 10:19  この記事のURL  /  コメント(0)

等身大の選択
 ラグジュアリーもセレブも死語になった陰り行く美しき落日の日本。もはやスノブを気取るのは最悪のKYで、ハイスタンダートな等身大ライフスタイルを楽しむのが心地よい。ラグジュアリーブランドにも宝飾時計にも目を背けて慎ましい日々を送る中、等身大ライフスタイルのハイスタンダードな必需品だけは欠かせません。
 GWの直前に買い替えたE350ステーションワゴン4MATICは272psとクラウンが296ps(ハイブリッドは+モーター200PS)という今日では決してハイパワーとは言えないものの、静粛かつスムースで小気味良いほど振り回せる運動性能、高速コーナリングの食い付くような接地感(2WDのベンツとは比べ物になりません)、箱根のダウンヒルでも一切ブレーキングを必要としない秀逸のエンジンブレーキ(傾斜Gや速度でシフトダウンを自動選択してくれる)にはいたく満足しています。加えて、一切の過剰も不足もない完成度の高いスタイリングと高質で機能性に徹した内装に惚れ込んでいます。550やAMGは歌舞いた見てくれと大食らいが下品としか思えず、Sクラスは鼻先の長い大型クルーザー的運動性能が爺むさくて好きになれません。善くも悪くもE350ステーションワゴン4MATICは私の等身大そのものなのでしょう。
 この夏、もうひとつの等身大ハイスタンダードアイテム?を購入しました。前から検討していた東急ハーヴェストクラブの会員権で、前出のベンツ君よりちょいお手頃な等身大価格で済みました。この夏休みに旧軽井沢、箱根VIALA翡翠とさっそく使ってみましたが、旧軽井沢はハイスタンダードな品質感と最高の立地に満足、箱根VIALA翡翠はハイアットリージェンシー箱根を凌駕する高質感と三ツ星級の和食ダイニング、爽やかで清潔な温泉にちょい感激しました。リッツカールトンやフォーシーズンズなど、アメリカ人の考えるラグジュアリーの不要なテンションと嘘っぽさには食傷気味でしたから、箱根VIALA翡翠のラグジュアリーを越える落ち着いた高質感には救われる想いがしました。ここは最高ですよ!!
 別荘ほど金を食わずメンテの心配も無く洗練された高質なサービスを享受出来るハーヴェストの会員権は、私にとって等身大の合理的選択と言えましょう。軽井沢の別荘も決して諦めた訳ではありません。何時か等身大で無理が無く魅力的な物件と出会えば、合理的な選択が行われる事になるのかも。
 2008/08/13 19:09  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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