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お手並みを拝見しましょう
 24日の夜、春雨の中を六本木ヒルズまでペレニアルUAがデビューさせた「フランクウィーンセンス」を見に行きました。凋落著しい百貨店に今さら参入するというので如何なものかと訝っていたのですが、上質なインポート素材を駆使した繊細なブリッジ・キャラクターに仕上がっていてホッとしました。ユーロ高で欧州インポートものが衰退する中、欧州素材を使って国内生産したインポート感覚のブリッジブランドは百貨店唯一の期待ゾーンであり、狙うとしたらここしかなかったのでしょう。
 ブリッジ感覚のブランドとしては価格も手頃で、「プレシャス・コレクション」の20'S〜30'S感覚のレトロなドレスやコートは十分に魅力的。難点は「イージー・クロージング」のハイゲージニット類で、如何にも中国製といった安っぽさは他商品と違和感がありました。価格も二格安く付けられており、何でここにあるのか不思議でした。「プレシャス・コレクション」のドレスやコートも輸入素材ゆえ期中のフォローが難しく、ワールド流(担当部隊の多くはワールド出身者)の期中企画商品が前述したニットのような安っぽさで投入されるならイメージダウンは避けられません。どのような手法でそれを回避するのか、お手並みを拝見しましょう。
 幾つかの仕事をやり残したままGW前半戦に入ってしまい、咽に何かひっかかったままといった嫌な感じです。30〜2日の三日間で何とか片し、GW後半を心置きなく楽しみたいものです。デッキの薔薇達も力強く生い茂り、何百もの蕾みが大きく膨らんで来ました。GWの後半には一斉に咲き揃いそうです。お近くの方は散歩ついでに薔薇を眺めてやって下さい。
 2008/04/29 09:04  この記事のURL  /  コメント(0)

マイケル・ジェフリーズに続け
  Gilly Hicksのブルース・ウェーバーによるプロモーションフイルム( www.gillyhicks.com )がポルノかアートかと米国では物議をかもしているが、私にはアートとしか思えない。アングロサクソンの瑞々しい若者の裸体がネイティブなリゾートに遊ぶ様は爽やかなエロスに溢れ、ミケランジェロのダビデや遠くギリシャ・ローマの彫刻に通ずるものがある。
 アバクロやホリスターでWASPなキャンパス文化を提唱して来たマイケル・ジェフリーズCEOの美意識はアングロサクソン優越の純血主義に貫かれており、ブルース・ウェーバーの描く若者達も店頭でHei!と声を掛ける若者達も皆、アドルフ・ヒトラーの夢見た金髪碧眼のアーリア民族の逞しき若者を想起させる。そのどちらもギリシャ・ローマの雄々しき美意識へのオマージュが通底している。
 そんなアバクロ文明の本質を知らずしてカジュアルウェアの形だけ取り込んでも、お兄な、あるいはエロ可愛い別物でしかなく、マイケル・ジェフリーズの夢見るWASP文明の若者像とはほど遠い。109にも郊外SCにもアバクロに匹敵するほど確固たる美意識や文明観を持ったストアはまったく見当たらない。日本のカジュアル文明とはその程度のものなのだろうか。世界で最も進化して独自のレイヤードを花咲かせた日本の消費者に対し、独自の文明観とウェアリングを提案して突出したブランディングを果たすカジュアル企業が出て来てもよい頃ではないか。カジュアル企業のCEO達よ、マイケル・ジェフリーズに続け!!
 2008/04/25 11:46  この記事のURL  /  コメント(0)

アバクロのチェアマンは偉い
  秋にはH&Mが上陸するし来年にはいよいよアバクロも出て来るという事で欧米SPAへの関心が高まっていますが、90年代から散々見飽きている私としては今一つ燃えません。RUEHLには期待を裏切られましたが(04年9月に1号店が開店したが、未だ16店舗に留まっている)、まだ見ぬGilly Hicksには大いに期待を抱いています。ネットで見る限りアメリカンイーグル・アウトフィッターズのナチュラルランジェリー業態Aerieとはひと味もふた味も違う崩しが期待出来そうで、エログラマラス系や姫エレ系ばかりの109系ランジェリー市場に新風を吹き込みそう。それにしてもアバクロ社の製品は国内のネットショップに氾濫しており、どこまで本物か怪しいものの人気の高さを実感させます。来年、銀座に1号店が出来ると人気沸騰するのでは。
 世界中で日本市場のウェアリングに強い影響を与えているのはアバクロからホリスター(お兄系の発祥)までアバクロ社の業態だけで、他の欧米SPAは欧米トレンドを上手くMDするに留まって日本市場のウェアリングには何ひとつ影響を与えていません(H&MスタイルとかZARAスタイルなんて存在しません!!)。109のトレンドを見ていると、アバクロ社が如何に偉大な存在か日々、実感されます。新たなウェアリングやビジネスモデルを提案するSPAを世界に探そうとしても、結局はアバクロに辿り着いてしまうのでしょうか。Michael S.Jeffries(チェアマン&CEO)は偉い!!アバクロ社を高値で売り飛ばして大儲けしたLeslie H.Wexnerはもっと偉いのかも。
 という訳でパリやミラノには足が向かず、結局は大嫌いなNYに飛ぶ事になるのでしょう。そろそろ秋のチケットを予約しておいた方がよさそうです。
 2008/04/23 10:02  この記事のURL  /  コメント(0)

溝に大金を捨てたくない
  昨春以降に開業した大型商業施設の販売成績を出店したテナント企業のアンケート回答によって総括しましたが、あまりの不振率に声も出ませんでした。31施設中、まずまずの評価だったのはたった6施設だけで、散々という評価の施設がなんと20も。これでは玉石混交ではなく泥の中の宝石を探すようなもの。何千万円もかけて出店しても不振店舗を増やすだけというのが昨今の実情なのです。
 この31施設に06年秋冬開業の14施設を加えた45施設中、テナント企業評価のベスト5は1)ラゾーナ川崎、2)イオンモール羽生、3)イオン大日SC、4)イオン各務原SC、5)ららぽーと横浜、ワースト5は1)イオン大垣SC、2)ユニモちはら台、3)イオン盛岡南SC、4)浦和パルコ、5)ララガーデン春日部という結果。この45施設中、好調〜まずまずの評価はわずか10施設、散々という評価が24施設にも昇り、成功率は22%強に留まりました。また、昨年同時期のアンケートでも回答された19施設中、7割近い13施設が今回の評価を落としており、開店景気の一巡に加えて競合激化や消費冷却も響いているようです。
 都市計画法改正に伴う駆け込みで40前後の商業施設が開業する今年は無理に開発した物件も多く、石の山から玉を選ぶ目がますます問われそう。4月25日のSPAC月例会では今秋〜来年開設予定の主要大型商業施設の売上と販売効率をズバリ予測しますから、溝に大金を捨てたくないテナント企業は必参加でしょう。
 2008/04/21 12:00  この記事のURL  /  コメント(0)

SCに観覧車は不要です
 年間で何十ケ所もショッピングセンターの商圏分析・販売予測をこなし、幾つかは施設構成やテナント構成まで組みますが、SC企画で絶対に外せないのが1)立地特性/商圏特性に逆らわない、2)勝てない喧嘩を仕掛けない、3)顧客に等身大に応える、4)多面的かつ精密に組み立てる、5)決して冗談は仕掛けない、の5つだと思います。その逆が失敗したSCに共通しているからです。中でも目立つ失敗が、立地/商圏特性を無視して勝てない喧嘩を仕掛けたケース、笑えない冗談で走ったケースでしょう。何十億円、何百億円もかけてそんな馬鹿をやるわけないと思いがちですが、現実には幾つもあるのです。
 春日部駅裏近くの寂れた雑居ビル街(小さな事務所や飲み屋が点在するだけ)の外れに変型のビルを建ててライフスタイルセンター?を仕掛けたケース、千葉北総バイパス沿いの一等地(本来ならまともなRSCが開発出来た)に観覧車を建ててアウトレットまがいの冗談SCを仕掛けたケースなど、真摯でない企画のSCは皆、大空振りしています。そう言えば、お台場方面でも観覧車を建てたSCがありましたが、活気があったのは最初だけで、もうすぐ無くなる運命と聞いています。
 関西方面では冗談が受けるのかもしれませんが、全国区では冗談は通りません。SC開発には巨額の資金と多くの関係者の利害が絡むのですから、もっと真摯に企画していただきたいものです。当社のSC企画は精密で多面的な立地・商圏検証と最新のテナントデータベース(約二千業態を収録)を基に、実現可能な最高売上/収益を真摯に追求しています。冗談など入り込む余地もなく、とことん真面に詰め切ります。真摯ではいけませんか?!
 4月25日開催のSPAC月例会では、今秋以降に開設/増床予定の大型SC18ケ所を検証して売上と販売効率を予測する一方、過去1年間に開業した主要大型SCを出店したテナント企業の評価に基づいて格付けします。テナントチェーンにとっては咽から手が出るほど知りたい情報ですから、まだSPACに参加していない企業はこの機会に是非、御入会を検討されては如何でしょうか。SCデベロッパーもテナント目線で学んで欲しいものです。
 2008/04/14 10:10  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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