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ファッション業界は冬の時代に
 先週金曜日のSPAC研究会『新ブランド/新業態研究』は160余名の御参加を得て大いに盛り上がりましたが、7月以降の販売暗転で来年以降、新たな開発は急減すると見られます。販売低迷を受けて仕入れ/仕込みの抑制に動く企業が多く、大幅な経費圧縮を断行する企業も目立って来ました。新ブランド/新業態開発と出店ラッシュもこの秋までで来年以降は一気に冷え込み、人材不足で汲々としたこの1年がうそだったみたいに状況は急転してしまいそう。その一方で活況を享受しているのが化粧品業界で、衣料品から化粧品(エステ等のサービス含む)へ消費は急速に移動しているようです。
 今週末のソウルでの講演のためファッションビジネスの50年史を総括してみましたが、ブランドの世代交代と多様化に加え、川上から川下へ/玄人から素人への主導権の移行を改めて実感しました。デザイナーからMDへ、そしてカリスマ販売員や読者モデルへと企画の主導権が移行する中、未だデザイナー主導の新ブランド開発が続いているのはアナクロと言うしかありません(実際の離陸率も極めて低い)。
 2007/10/31 12:42  この記事のURL  /  コメント(0)

乞う御期待です
 先週は木曜日、金曜日と月例の「販売情報交換会」を開催しましたが、真っ青だった9月からは回復したもののカジュアル系とセレクト大手は苦戦を継続し、11月の弾が見えない百貨店も見通し暗いという発言が目立ちました。大衆は住民税大増税で、お金持ちはバブル崩壊と税制改悪で、どちらも財布の紐が引き締まってしまい、ファッション消費に浮かれる気分ではありません。しばらく続いた大量出店にもブレーキをかける時が来た様です。
 先週も7ブランドのVMDクリニックがあり、今週は2ストアと1ブランドのVMDクリニックを行います。VMDクリニックをやればMD展開の不備が露呈しますが、有力ブランド/人気ストアと言われているところも悉くMDの基本が出来ておらず、月度の中核アイテムが欠落したり季節のカラーストーリーが混乱したりと酷いものです。MDを担当する人材のキャリア(店舗運営経験不足)や基本教育の欠落が要因と思われます。11月8日開催の「バイヤー/MD育成マーチャンダイジングゼミ」ではMD組み立ての基本から最新の調達手法ミックスまで詳細に解説しますので、乞う御期待です。
 2007/10/22 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)

新ブランドは屍の山
 先週は火曜日に浦和パルコ、水曜日に有楽町マルイを取材し、これで今秋の主要新設商業施設を一巡しましたが、商品的にもVMD的にも何の感激もなく、小細工で誤魔化した新ブランド/業態の濫造にうんざりしたというのが実感です。
 浦和パルコは70年代の錆び付いたゾーニング手法を引き摺ったままで、雑居ビルのリニューアル物件かと見紛う混乱と泥臭さが売りのようでした。あれもこれもちょっとづつという総花的構成で何処にも強みがなく、郊外大型モール並みのスペースを活かし切れておらず、わざわざ見に行く事はないと思います。有楽町マルイは悲願の銀座進出という事もあってか目一杯力が入っており、有力アパレルなどの新ブランド/業態をズラリとラインナップしていました。既存ブランドの構成を変えただけとか既存ブランドを組み合わせただけとか既存ブランドにセレクトや雑貨を加えただけというインスタントなものが大半でしたが、インパクトある新ブランド/業態もチラホラ。伊勢丹が平場的な統一環境を訴求するのに対し、マルイは平場まで路面店的なファサードを構えたインショップに統一しており、良く言えばノードストロム的、悪く言えばグランディオ的(駅ビル型)と表すべきでしょう。こちらの方は一見の価値があると思います。
 過去数年の新ブランド/業態の命運を調べてみると累々たる屍の山で、無事に離陸したものは十に一つもありません。業界紙などで撤退が報じられるのはごく一部で、何時の間にか消えていくものが大半です。やめときゃいいのにと思ったものは100%挫折していますし、なんとかなるかなと思ったものも二つに一つは破綻しています。止める勇気、止める組織的手順(スクリーニング)がホントに必要だと思います。
 新ブランド/業態の離陸条件の研究も佳境に入って来ました。10月26日のSPAC研究会での発表を乞う御期待です。
 2007/10/15 14:32  この記事のURL  /  コメント(0)

こんなに店作ってどうなるの
 先週は木曜日に町田東急ツインズの取材があり、今週も火曜日に浦和パルコ、水曜日にマルイ有楽町店を取材します。町田東急ツインズは東急百貨店町田店をテナントビルに改装したもので、ファッションビルとしては大型ですが中身は郊外SCの要素も強く、はっきり言ってナンダカよく解らなかった。「団塊ジュニアカップルのカジュアルファッション」がテーマだそうだけど、町田の他ビルにハマらないテナントを寄せ集めたというのが実感です。
 しばらく続いた浮かれ消費にも世界的な景気後退や住民税大増税などの冷水が浴びせられ、9月の売上は惨澹たるものでした。涼しくなった10月は回復するにしても、年末商戦は苦戦が避けられそうもありません。世の中、洋服なんか買う浮かれ気分じゃないのに、こんなに続々と店作っていったいどうなるの。開店景気が一巡すれば木枯らしが吹き込む事になるのでは。
 今月末のSPAC研究会では、05年来、大量に開発した新ブランド/業態の総点検をします。来週からその準備で真っ青ものの忙しさになりそう。ちなみにこの間の新ブランド/業態の離陸率はほんの数%。「gu」のように50店も作って予算比3掛け、某百貨店ブランドのように30店近く作ったのにブランド廃止になりそう、といった酷いケースが幾つもあります。『溝に金を捨てる』という諺がありますが、まさにそれを演じたケースが山程あるのです。そんな調査をしていると、最近の商業施設の乱開発とテナントの大量出店を冷ややかな目で見てしまうのも仕方ないでしょう。ちなみに、優良企業が揃ったSPACメンバーでも過去15年間の退店率は61%。10店出して4店しか残らないという結果です。旧借家契約下でもこんな実情ですから、定期借家契約が主流となったこれからは10店出して1店残るかどうかという時代になるのでしょう。
 2007/10/09 11:15  この記事のURL  /  コメント(0)

売上報告は真っ青もの
 先週は木曜日(レディス)/金曜日(メンズ)に月例の「販売情報交換会」がありましたが、各社の報告する数字は真っ青もので、26日段階では前年をクリアしている百貨店は皆無でした。専門店各社も真っ青ものの状況は同じで皆、残暑や前年踏襲MDを要因に挙げていましたが、ホントは所得税減税廃止に続く住民税大増税が真犯人に違いありません。お金持ちは株価や不動産ファンドの急落で、庶民は給与手取りの減少で、ともに財布の紐が硬くなっているのでしょう。もとよりファッションなんて不要不急の気分商品ですから、モードだトレンドだと業界が盛り上げても、景況感が冷えれば一番に手控えられてしまいます。当社コーディネーターの報告によると、月末の店頭では鮮度ある冬物アウターやニットが出揃って来たとの事ですから(「SPACレポート」の最新スタイリング動向は必見です)、10月の販売は盛り返すかも。期待しましょう。
 今週は3日(水曜日)に出店戦略をテーマとしたSPAC月例会を開催し、最新の出店条件と来年開設大型SCの格付けを発表します。乞う御期待!!木曜日には「町田東急ツインズ」の取材に出掛けます。
 2007/10/01 10:30  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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