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私のオフィスは表参道ヒルズから一本入った裏通りに在るが、仕事やランチで表通りに出る度、ゾロゾロ連れ歩く大量の中年おばさんや老人に阻まれ、まともに歩けない。私にとってここはずっとビジネスの街であったから、スタスタと早足で歩くのが当然と思って来たが、今や老人集団と子連れに配慮して牛歩せざるを得なくなった。表参道を歩けばおばさんと老人の集団が溢れ、バスガイドが旗振って何十人も引き連れている姿さえ見られる。これでは正しく「おばあちゃんの原宿」だ。それは巣鴨商店街を指したキャッチフレーズのはずだったのに、今や本家原宿を指すに至ってしまった。 表参道ヒルズがそれだけ老若男女の関心を呼んだという事なのであろうが、「若者の街」「ファッション屋の村」という伝統が、表参道に大挙進出したデラックスブランドと表参道ヒルズによって完膚なきまでに吹き消されてしまった事は悲しすぎる。地価高騰で次々と去って行くファッション屋たちを見送る日々は辛いものがある。青春の記憶も感傷もすべては時とともに移ろっていくものなのか。真っ赤なギヤのクーペで表参道を疾走した70年代が懐かしい。 ![]() |





