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今秋はレトロなモード回帰へ
 ブランドメーカーの秋冬展示会が続く季節になったが、「風俗臭が抜けてモード回帰が鮮明になった」というのが第一印象。イメージやスタイリングのネタはコレクションシーズンで出尽くした感があるが、顧客に向けた商品としての仕上げ面やフィットは展示会を見なければ解らない。
 ここ6シーズンほどは仕上げ面もフィットもストリート風俗に振れ、生いエロ感やダルなレイヤードが色濃く出ていたが、06SSコレクションから風俗離脱とモード回帰に転じてプレップなマリンルックやレトロなドールルックなどが春夏マーケットの主流となり、06AWコレクションでは50'Sクチュールデコルテから60'Sモダン、レトロ70'Sまで、様々なモードスタイルが登場した。それを受けての06秋冬展示会はコレクションのモード潮流に強く影響され、風俗離脱がようやく鮮明になったのだ。
 とは言え、現実のマーケットはモードトレンドを取り入れても風俗臭の残滓を色濃く残しており、赤文字雑誌モデルの「○○ちゃん」スタイルが売れ筋上位を独占している。それでもエロ艶剥き出しの読者モデルよりは小奇麗で爽やかになったのは救いが在る。秋冬へ向け「○○ちゃん」スタイルもレトロモードに変わっていくのだろうか。
 2006/05/31 15:44  この記事のURL  /  コメント(0)

こだわりマーケット VS.アバウトマーケット
 セレクトショップやブランドビジネスで“こだわり”や“完成度追求”が言われて久しいが、最近は逆に“こだわらない”事を売り物にするアバウトなマーケットが急成長しているようだ。その多くは「速い、安い」を第一要件とするファースト商品ビジネスだが、こだわる者、こだわらない者の明暗が逆転していたりして考えさせられる。
 アバウト商品の代表格は“部品のゆるやかな集合体”として知られるアメ車だが、その分、エンジンもボディも大きいわりにお手頃価格になっている。アパレルの世界でも安手なカジュアルの多くは“ゆるい”つくりで、その分、素材やパターンは適当で済む。“ゆるい”から着心地が楽ちんでうけているものを、こだわって素材やパターンを追求すれば着心地が窮屈になり魅力が損なわれてしまう。そんな馬鹿を真剣にやっているのを見ると身につまされる。アメ車の個性はアバウトでゆるいところに在り、ベンツまがいに完成度を追求しては魅力が損なわれてしまうからだ。
 アバウトだから魅力、あるいはこだわらないから「速い、安い」が実現している商品は結構多い。それを何が何でも“カイゼン”してしまうのは如何なものか。郊外SCの成功組と失敗組を見ていると、“アバウト”組と“こだわり”組の明暗に見えるのは勘ぐり過ぎであろうか。
 2006/05/15 16:08  この記事のURL  /  コメント(0)

薔薇の木陰で微睡む週末
 今年のGWは最長9連休ということで国内海外とも旅行者数が最高値を更新とか聞くが、何を好んで人混みの中に出掛けるのか。渋滞も人混みもうんざりだし、ばか高いシーズン料金も払いたくない。普段は有り余るマイレージでフリーのビジネスクラスを満喫出来てもGWは色々と条件がついて使いにくいし、車で出掛けるにしても10km単位の渋滞を覚悟しなければならない。よって、このGWは溜まった原稿執筆もかねてマイホームの緑陰で過ごす事にした。
 ナンタケットのボートハウスをイメージして設計した我が家はマリーナならぬカーポートの上がデッキになっていて、住宅街の通りからはワンフロア高く隔絶されている。デッキに立って薔薇の生け垣から身を乗り出せば、隣向かいブロックのフリース御殿(柳井邸)が垣間見える。身の丈の三倍もある石垣に囲まれた大仰な居城から、今朝もガードマンの敬礼に送られて主は黒いセルシオで出掛けて行った。
 フィットネスクラブで一汗流した後のけだるい午後、初夏の爽やかなそよ風が運ぶ微かな薔薇の香りに包まれ、デッキで値千金のひとときを過ごす。愛犬スヌーピー(ウェスティのレディです)が傍らで白タヌキのように居眠りするのを薄目で見遣ったり、白州二郎ものを乱読したりするうちに日は少しづつ傾き、ひんやりとした夕風にふと我に返る。今宵はお能のDVDでも流しながら久々にお気に入りのピノ・ノワールでも空けますか。
 GWが明ければ我が家の薔薇達も艶を競う季節になる。百以上の蕾みが一斉に開く様は宝塚のフィナーレのようで、デッキはむせかえるような香りに包まれる。梅雨のはしりが来るまで、当分はデッキのひとときが楽しめそうだ。
 2006/05/02 18:07  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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