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やはり泥縄だったんですネ
 コーディネーターから6月直近の店頭スタイリング動向報告が上がって来たが、駅ビルや百貨店のOL〜トランスキャリアブランドは夏物売れ筋の値頃焼き直し品ばかりで鮮度がなく、これでプロパーを引っ張るのは絵空事に思えた。その一方で一部のカジュアルブランドではクール&ダークな晩夏企画も値頃で投入されており、こちらは本セールまで実需で売れそうに見えた。本格的なプレフォール企画はラグジュアリーブランドやブリッジブランドでは当たり前で、グローバルSPAやセレクトショップの一部でも見られるが、駅ビルや百貨店のOL〜トランスキャリアブランドではまったく見られない。
 6月半ばからセールに入る米国や6月末からセールに入る欧州ではプレフォール企画の早期立ち上げは必然だが、セール時期が大差ないのに日本ではプレフォール企画は例外的で、ダークカラーの晩夏企画(綿/麻素材のオリエンタル〜エスノ系、ジャージ素材のクールモダン系など)がその替わりを担って来た。しかし、近年は晩夏企画の立ち上げが早まってGW前に一巡してしまい、販売期間が限られる5月末〜6月投入はごく限られるようになり、セール待ちに入ってしまうと売る物がないというのが実情だった。だから夏バーゲンの前倒しが進んでしまったのであり、意図的に後ろ倒しするのならプロパーで引っ張れる晩夏企画の拡充が不可欠だったはずだが、後ろ倒しを強行した大手アパレルはほとんど晩夏企画を投入していない。どうやら夏バーゲンの後ろ倒しは泥縄式に広がった話のようで、準備万端だったとは言えないようだ。
 夏バーゲンは結局、弾が揃った早い者勝ちで、後ろ倒し組は手痛い打撃を被る可能性が高いが、本気で後ろ倒しを定着させたいなら万端の準備をして晩夏企画やプレフォール企画を拡充するしかない。来年の事を言うと鬼が笑うのかも知れないが、後ろ倒し推進派は来年に向けて仕切り直しすべきであろう。
 2012/06/22 10:11  この記事のURL  /  コメント(1)

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コメント

セールの仕組みも欧米との違いがあるんですね。
興味深かったです。
Posted by:吉野@エネルギー  at 2012年06月29日(金) 02:09


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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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