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等身大価格に好感のアメリカンイーグル
 東急プラザ表参道原宿のプレス内覧会で「アメリカンイーグル・アウトフィッフーズ」の日本展開モデルを実見したが、米国同様のVMD展開に加えて米国と大差ない等身大な価格設定に好意が持てた。元より米国ではお金のない学生さん相手に手頃なキャンパスカジュアルを900店余り展開するカジュアルチェーンで(他にエアリが158店、77キッズが21店)、上目線なブランディングは向かないと思うから、賢明な判断だと思う。
 米国のカジュアルチェーンでは、本来は大衆的な「GAP」が米国価格の倍近い価格設定が災いしてか今ひとつ伸び悩み、低価格な「GAPゼネレーション」を日本独自に開発して投入していたが、この夏には米国で千店以上も展開している低所得ファミリー向け大型カジュアルストア「オールドネイビー」を投入する。割高な価格設定ゆえの伸び悩みを誤解して低価格業態を投入する勘違いに悲しくなる。「GAP」の価格を米国価格の1.4倍くらいに設定し直せばお手頃感が出て人気が盛り返し、低価格業態など投入しなくても業績を伸ばせるだろうに。ギャップ社の日本戦略には首を傾げるしかない。
 もっと派手に空振ったのが、「アバークロンビー&フィッチ」であろう。米国価格の倍という法外な価格設定でプチ・ラグジュアリーカジュアルを狙い、半裸で踊る若者と鼻に突く香水の異様さで腰が引けた人々も多かったのでは。米国ではかっこいいWASP御用達のクールなキャンパスカジュアルとして大成功したブランドだが、プチ・ラグジュアリーとは勘違いも限界を超えている。これも価格戦略失策の好例と言えよう。
 上目線の日本市場戦略で伸び悩む先行組に較べれば、若者に無理の無い等身大な価格設定で参入した「アメリカンイーグル・アウトフィッターズ」は順調な多店化が予想される。このポジションなら立地の制約も緩く、3年で20店、100億円という計画の達成は容易ではないか。加えて、爽やかなカジュアルインナー&ドームウェアの「エアリ」は独自のマーケットを開拓するに違いないから、さらなる上乗せも期待される。
 2012/04/17 09:10  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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