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「goodday」の正体見たり
 量販店PBの無策を問う業界紙の座談会に出るのでイトーヨーカドーの「goodday」をアリオ北砂に検分したが、レディス/メンズとも衣料品売場の前面に大きく展開しており、特設ステージに多数のボディを並べてルック訴求しTVモニターでCMを賑々しく流していたから本気の取り組みなのだろう。
 商品は事前にサンプルチェックした印象と同様、レディス/メンズともアメカジベースだがフィットが大味で素材やデザインに鮮度がなく、前シーズンか前々シーズンのユニクロやライトオンにしか見えなかった。若向き狙いと言いながらミセスやアダルトまで取り込もうという全方位なパターンで今風のゆる細感がなく、レディスのアウター/トップスはS〜LL、メンズはS〜3Lというサイズ展開も大味なフィットを強調していた。実際に買っているお客さんも団塊ジュニアよりかなり高齢の方(40〜50代か?)がほとんどで、平場との違いを認識しているようには見えなかった。
 陳列手法が凡庸で平場と大差ない事に加えて平場商品のラックが混在して区切りが見えず、レディスではミセス向き企画まであって平場商品と同質化し、「Goodday House」ブランドまで混在するという体たらくで、戦略SPAブランドと言うより平場PBの衣替えという印象が強かった。商売気が前に出てコンセプトを崩してしまうというイトーヨーカドーの体質が露呈しており、『ユニクロに対抗するSPAブランド』というインパクトは微塵も感じられなかった。商品開発から陳列展開まで独自のストーリーと技術体系を欠く平場PBというのが実態ではないか。
 2011/09/28 09:04  この記事のURL  /  コメント(1)

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コメント

小島健輔さま

いつも鋭い分析で市場動向を解説頂き、ブログを楽しみに拝見しております。

今回はイトーヨーカドーの新ブランド分析ですが、IYに限らず多くのGMSの衣料品の実態は、この程度だと思います。

レポートでも平場との同質化を指摘されておりますが、私の知る某GMS社でも同様の現象が有りました。そしてSPA化できない最大の要因は、組織の編成に有るようです。現場のトップにSPAを熟知するものが居ず、素人(GMS出身者)が先頭に立ち手探りで開発を進めるため、おかしく成っても軌道修正出来ないらしいのです。(知合いからの情報ですが...)

もちろん、コンサルティング会社やディレクターの助言を貰うのですが、結局は最終判断をトップがするので改善できません。そしてブランド名、VMD、プロモーション、什器から陳列方法、主力商品の開発に至るまですべてがGMS的手法に落ち着くきます。恐らく経営権の問題も或のでしょうが、トップをヘットハンティングでもしないと解決できないように思います。

それとSPAの要であるMDの資質にも問題が有るようです。バランスの取れた商品構成が組めず昨対ベースの焼直しに終始し、ディレクターやデザイナーとのコミュニケーション不足やMDの暴走も聞かれます。グループ企業の出向のためバイヤー経験しかないのが最大の問題なようですが、本社も外部の経験者を入れる意向はないようで改善は期待できないでしょう。

また、会社の体質が数値(実績)至上主義なのも致命傷のように思います。とにかく過去実績のみを重視しスパン数やSKU、棚割などばかりを会議で話合って商品を研究する時間を割かない。機能表示などキーワードにはこだわるのですが、実際の商品にする作業を軽視しているように感じます。それで、会議で決まった内容をそのまま丸投げするのですから、満足のいく商品には中々仕上がりません。聞くところによると、パターンや素材開発の方法を根本的に見直してるようですが、プロモーションの仕方もSPAや大手アパレルとは大きく掛け離れているようで、売上倍増は絵に書いた餅に終わる気がします。

私はアパレルの様な感性で商品を開発する手法が、必ずしも正しいとは思いません。しかし、モノを見ずに数字だけを議論しても顧客の満足は得られないと確信しています。これが、GMSだけに限らず古い日本の負の商習慣なように感じるのは私だけでしょうか?
Posted by:GMS改革  at 2011年12月08日(木) 11:12


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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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