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三越銀座店は予算比88%だった!
 三越銀座店が昨年9月11日、1.6倍に増床リニューアル開店して一年が過ぎたが、初年度630億円という売上目標は達成出来たのだろうか。開店から8月末までの合計売上は550億350万円だったから、9月10日までの売上を昨年10月と9月の売上差9億6000万円と見ても560億円弱にしか届かず、三越銀座店のリニューアル初年度売上は予算比88%に留まったと見られる。それでも松屋銀座本店を数億円ほど凌駕したと聞くから、かろうじて銀座一番店の座は奪回出来たのだろう。
 開店当初の私の売上予想は570〜580億円、松屋銀座本店の売上予測も580億円だったから(10年9月27日のブログ)、震災とその後遺症でどちらも20億円前後売上が減少したと見られる。震災がなかったとしても三越銀座店の実力はやはり580億円までで、予算比は92%程度に留まったのではないか。
 三越と名乗っても統一環境の編集売場やブランド揃えを見れば中身は明らかに伊勢丹であり、伊勢丹の店作りやマーチャンダイジングが新宿以外で通用するかが問われたが、結果はやはり否であった。大阪駅のJR大阪三越伊勢丹も550億円の予算に対して400億円にも届かないという惨状だから、伊勢丹のノウハウは優位に立っての勝てる戦しか勝てないものだったのだろう。小倉や吉祥寺の撤退も負け戦を挽回するノウハウの欠落を実証しているのではないか。
 では銀座と大阪の今後だが、私は銀座は嵩上げ可能だが大阪は浮上せずと見る。三越銀座店はMDの修正余地があり、食品の2.5層化と化粧品/ジュエリーの地上階移動、上層階新館部分のMD密度向上などによって当初予算の630億円は遠からず到達出来ると見るが、JR大阪三越伊勢丹はラグジュアリー系/NB系/セレクト系/駅ビル系/SPA系どちらを向いてももう使える弾がなく、スカスカのMD密度を上げて行く方策がない。グランフロント大阪(ノースゲートPJT)が残る弾を集積すれば(大半が決定済み)、もう打つ手がなくなってしまう。三越から伊勢丹に主導権が移る過程で失った時間は取り戻しようもなく、もはや手遅れと言う他はないだろう。
 2011/09/26 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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