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自主MD成功への突破口は在庫の再編集陳列技術だ
 百貨店業界では自主MD気運が盛り上がり盛り下がりを繰り返して来たが、都市百貨店各社の動向を見ていると今度こそは「買取り」が定着しそうな勢いだ。「勢い」と皮肉っぽく言い放つのは、これまで何度も「販売消化」の壁にぶつかって腰砕けて来たからだ。
 百貨店各社はバイイングの精度と販売力の向上で買取りを成功させようと意気込んでいるが、店頭の在庫運用を見る限り、買取りの採算が採れるほど消化出来るとはとても思えない。立ち上げ時〜ピーク時〜売り切り時と切り替えて行く在庫の再編集運用が幼稚過ぎ、消化進行をドライブ出来ないでいるからだ。
 スタイル訴求とアイテム訴求のバランス変更、ルックの組み換え、カセットの解体再編、テイストやカラーのグルーピング再編、シーズン強制シフトなど、買取りが当たり前の専門店で確立されて来た再編集陳列技術を会得しない限り、買取りは成り立たない。一部の高級品を例外として、販売力強化とは実は再編集陳列技術向上の事なのだ。
 鳴り物入りでスタートしたイオンとIYのPB戦略も仕掛はイオンが一歩リードしたものの、販売消化進行を見る限りIYの逆点は明らか。イオンが軽視して来た再編集陳列技術がIYの現場には定着しており、消化ドライブ力に大差があるからだ。どんなに商品力を改善しても、再編集陳列技術が伴わないと現実の消化進行は進まない。量販店も百貨店もその事実を正視し、技術の修得と定着に全力をあげるべきではないか。
 2006/07/05 19:10  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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