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もっと評価していただきたい

 先週は3社7ブランドのVMDクリニックをこなす一方、来春物の展示会を足早に回り、レディス/メンズの「月例販売情報交換会」を開催しました。店頭の苦戦を受けてか来春物の展示会は皆、等身大過ぎてトレンドやクオリティの華を欠き、消費を喚起する勢いを感じられませんでした。その中で、ワールドの“モディファイ”がラグジュアリーブランドも帽子を脱ぐ程クオリティの高いニットを提案していたのが印象的でした。久方ぶりの三ツ星を差し上げましょう。
 「販売情報交換会」ではレディス/メンズともダウンの苦戦、丸井の参入で競合が激化した銀座・有楽町地区百貨店の苦戦が報告されましたが、真っ青だった9〜10月に較べれば寒気の到来で販売状況は好転しており、参加した百貨店バイヤーも一息付いた感じでした。その一方で大手セレクトはかつてない販売不振に直面しており、早くも在庫処分セールを余儀無くされています。調子に乗って店を増やし過ぎたツケが回って来たのではありませんか。百貨店にせよセレクトにせよ冬商戦の弾は出切っており、12月戦の不安は拭えないというのが実態。梅春色の獣毛混ニットや春色先取りのカラフルなアウターが揃っているか否かが明暗を分ける事になりそうです。
 毎月、当社のゾーン別コーディネーターの詳細かつビジュアルなスタイリング/アイテム動向報告(計70体以上のカラースタイルと主要アイテムのカラー/ディティール展開)を受け、大手セレクトや都内百貨店バイヤーの報告を聞いていると(商品写真などのビジュアルを持って来る人もいる)、各ゾーンの店頭MDがどう流れているのか手に取るように解ります。キーポイントとなる商業施設を並行して一周すれば、ほぼ完璧に掴む事が出来るでしょう。その一方でコレクション情報や先物展示会をチェックしておけば、3ヶ月程度先までの流れは確実に読めます。そこから先は情報があってもマーケットの回答は読み切れませんから、素材/アイテム/カラーの流れをバクッと読むのが限界でしょう。つまり、素材やベーシックカラーの仕込みは6ヶ月先ぐらいまで出来ても、デザインやディティール、アクセントカラーとなると3ヶ月以内に企画の射程を引き付ける必要がある、という事です。
 それにしても、直近の店頭動向をしっかり掴んでいないと見落としや勘違いが起きてしまいます。自分のゾーンだけ見ていたのでは周辺ゾーンから発生する流れを見落としますから、広い視野を維持する必要もあります。毎月コツコツと積み上げる当社コーディネーターの報告がどれだけ大切か、業界の皆様にはもっと評価していただきたいものです(「SPACレポート」に毎月、カラーで掲載されています)。ちなみに、今週木曜日(29日)に開催するSPACの月例研究会は『MD展開再構築』をテーマに、天候不順やワンピースレイヤードなどで混乱してしまったアイテム構成の流れをどう再構築するか、タイプ別の販売データやMD手法を駆使して提案します。
 2007/11/26 09:57  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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