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「+J」が消える
 今朝の新聞に拠ればファーストリテイリングはジル・サンダー氏とのデザイン契約を今月末で終了し、「+J」の販売も今秋冬で終了するそうだ。09年3月に契約して同年10月から販売を開始した「+J」は国内では当初90店で展開したがユニクロとは感性の乖離があったのか展開店舗が広がらず、今シーズンは30店に展開を絞っていた。海外では17店で販売されている(日経記事より)。
 もともと「ジル・サンダー」はユニクロとはターゲットもクラスも大差があり、「+J」は価格の低さもあって品質や完成度に限界があり、店頭での無神経な陳列は感性の落差を痛感させた。ジル・サンダー氏とのデザイン契約は欧米市場に「ユニクロ」ブランドを認知させる絶大な効果があったと思われるが、繊細さを欠く量販的な陳列手法のユニクロで「+J」を展開するには無理があり、ジル・サンダー氏のデザイン指導もユニクロとの溝が埋まらなかったと推察される。
 ジル・サンダー氏との契約と前後し、ファーストリテイリングはグローバル化を意図して様々に自らの殻を破るアクションを起こしたが、ファストファッションに振れたデザイン物展開も顧客を混乱させただけで、結局、ユニクロは低価格高品質高機能商品を計画配給する「グローバルベーシックSPA」に回帰した。ユニクロは試行錯誤を経て原点回帰し、「+J」が消えれば御本家「ジル・サンダー」を傘下に抱えるオンワード・ホールディングスの憂鬱も解消する。柳井さんはその時々の戦略で幹部を消費して来たが、ジル・サンダー氏もまた柳井氏に消費されたのだろうか。だとすれば失礼な話だと思う。
 2011/06/24 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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