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リアルマインド
 某カジュアルチェーンが外人部隊を使って開発したブランドを見ていると、どれも戦略は解るのだが肝心の商品の詰めが甘くVMDもオリジナリティを欠き、バリュー感が伝わって来ない。戦略を現場の実務に繋げるリアルマインドを欠いているからだと思う。
 振り返ってみれば、某大手アパレルの前社長がやはり外人部隊を使って立ち上げたブランドが悉く失敗して失脚した事が思い出される。なのに、また別の大手アパレルがそっくりその手法を使って次々とリアルマインドのないブランドを立ち上げているのを見ると、性懲りも無いものだと呆れてしまう。某量販資本もリアルマインドを欠いての失敗を繰り返しているが、何百億円何千億円、溝に捨てても問題の本質を理解出来ないようで、また同じ失敗を繰り返している。
 外人部隊や外部スタッフを使って描いた青写真は、実際に商品を開発し店舗を運営する現場を巻き込んで、ひとつひとつ手順と技術を教えて定着させて行かない限り、絵に描いた餅になってしまう。外人部隊にせよ企業内の人材にせよ、事業責任者がリアルマインドを持って戦略を丁寧に現場に落としていかないと事業の成功は覚束ない。
 リアルマインドを持った事業責任者とは、商品企画・開発、ロジスティクスとVMD、店舗システムと売場運用、販売プロセスなど、すべての実務分野の具体的な手順と技術に精通し、現場に入ってひとつひとつ丁寧に教えて現場の理解とやる気を引き出し、現場が自分の意志で動き出すよう起動する実行力を持ったリアルな人材である。戦略を外部や現場に丸投げしてスマートにマネジメントしては、決して戦略は実現しない。
 あまりに当然で当たり前の事なのだが、同じ過ちが繰り返されるのを見て、一言申し上げたくなった。
 2011/05/20 09:12  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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