« 前へ | Main | 次へ »
駅ビルの一番店まで閉店!
 長引く百貨店の低迷で昨年は今世紀に入って最大の10店が閉店したが、今年も早、博多大丸長崎店など5店舗に続いてそごう八王子店が12年1月末で閉鎖されると決まった。全国の百貨店数はピークだった99年の311店から昨年末には261店まで減少したが、閉鎖された店舗の多くは郊外店や駅から離れたダウンタウン店、競争から脱落した小型店で、駅ビルの核店舗で3万1800平米もある地域一番店が閉鎖されるというニュースは業界を震撼させたのではないか。
 そごう八王子店は92年2月期の492億円をピークに売上減少が続いて11年2月期は223億円と半分以下まで落ち込む見通しで、08年2月期からは赤字が続いていたという。その最大要因は広域多摩地域における八王子の地盤沈下であり、立川や新宿への消費流出が八王子商業をジリジリと追い詰めた。肥沃な南部商圏を同じセブン&アイグループのアリオ橋本(10年9月開店)に浸食された事も最後のダメ押しとなったのかも知れない。
 八王子商業のピークは70年代で、69年開店の伊勢丹八王子店(79年閉店)、70年開店の西武百貨店八王子店、71年開店の丸井八王子店、72年開店の八王子大丸が盛業していた。それに冷水を浴びせたのが83年に開業した駅ビルのそごう八王子店であり、駅から一番離れた八王子大丸は85年、西武百貨店八王子店は93年、丸井八王子店も2004年1月に閉店に追い込まれた。一人勝ちした駅ビルのそごうさえ売上不振で閉鎖されるのだから、店舗間競合より地域間競合の方が遥かにドラスティックだ。
 吉祥寺からは近鉄、三越に続いて伊勢丹も消えたし(パルコは何時、消えるのだろうか)、府中の伊勢丹も何時まで持つのか危ぶまれる。札幌では四丁目が没落して駅上に集中し、名古屋では栄が寂れて名駅に集中し、JR博多シティの開業で天神の地盤沈下も避けられない。大阪にしても、梅田への極度の集中と対抗する難波の増床で心斎橋はシャッター街化さえ予感される。市場が萎縮し続ける中、限られた地域への集中は避けられず、地域まるごと没落して行く八王子のようなケースが増えると危惧される。出店には長期的視点での立地評価が不可欠ではないのか。
 2011/02/24 09:14  この記事のURL  /  コメント(0)

コメントする
名前:
Email:
URL:
クッキーに保存
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク


コメント


« 前へ | Main | 次へ »


ブログ内検索
Web 検索
プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

リンク集
更新順ブログ一覧
最新記事

http://apalog.com/kojima/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
月別アーカイブ