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誰でもSPA時代への決別は・・・・
 90年代以降、衣料生産の海外(ほとんどが中国)移転が急進して生産現場が遠く離れていくにつれ、多くのブランドが生産管理やソーシングを商社やOEM業者に依存するようになり、マーケットインへのQR重視とともに仕様開発や素資材調達まで依存するOEMが蔓延。アウトソーシングが定着するとともに社内の企画・開発組織も細り、今や企画までアウトソーシングする丸投げODMが主流となった感さえある。それと平行するようにテキスタイルコンバーターから企画会社まで様々なニーズに応えるOEM/ODM業者が雨後の筍のように氾濫し、小売店でも手軽にオリジナル商品が開発できるようになって『誰でもSPA時代』が到来し十余年が過ぎた。
 しかるに、OEM/ODMによる安易なものづくりが広がるにつれ同質化も極まって行き、値崩れが値崩れを呼ぶデフレスパイラルを招いた事も否めない。売れ筋追いは値崩れが避けられず、市場感覚のLAカジュアルなど結局、誰も儲からないという喜劇となってしまった。そんな悪循環を断ち切るにはOEM/ODMを脱し、手間暇かけたものづくりに回帰するしかないだろう。『誰でもSPA時代』への決別が今、業界に問われているのではないか。
 とは言え、生産現場が遠く海外に移転して久しい今日では、それは同時に企画現場の海外移転に繋がる。事実、今年になって上海や広州に転勤する企画・開発スタッフが急増しているという。生産に続いて企画まで空洞化する事になれば日本は本当にロストワールドになりかねないが、文明の生産地移転は歴史の必然であり、選択の余地はないだろう。我ら業界人は何時、転勤辞令が出ても対応できるよう、中国語や英語を学んでおくしかない。恐ろしい時代になったものだ・・・・・・
 2010/08/30 09:06  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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