« 前へ | Main | 次へ »
退化が蔓延する世界の辺境
 ライトオンは10年8月期の売上が前期から14%減り、最終損益が9億8000万円の赤字になりそうだと発表しました。創業来初めての赤字転落だそうです。
 既に赤字転落していたジーンズメイトは売上減少が止まらず、全正社員の3分の1にあたる100人の早期退職募集に追い込まれていますし、リーバイ・ストラウス ジャパンは10年11月期上半期売上を86億円から70億円に、経常利益を1900万円の黒字から11億800万円の赤字に下方修正しました。リーバイ社は不振の要因として、ファストファッションやSPAのPBによる価格崩壊とデニム市場の縮小を挙げていましたネ。前後して発表された日本ジーンズ協議会の09年度国内ジーンズ生産数も前年比8.3%減の5062万8000本でしたから、ジーンズ市場の衰退には歯止めがかからないのが実情のようです。
 確かに、街を歩く男女の姿は半端丈やロールアップのチノやショーツ、緩いサルエルばかりで、たまに見かけるジーンズもダンガリー然とした薄地の緩いタイプかサロペットばかりです。等身大感覚の緩いレイヤードが蔓延する中、タイトに腰履くジーニングはすっかり廃れてしまいましたネ。春先に売れたのもGジャンやダンガリーシャツ、サロペットばかりで、タイトに腰履くジーンズは影を潜めていました。そんなマーケットに逆らって「UJ」で攻勢に出たユニクロは大空振りを演じ、『安くてもタイトなジーンズは欲しくない』というマーケットの意志を確認する結果になってしまいました。
 SPAの手頃なPBジーンズが高価なNBジーンズを駆逐しつつあるのは世界共通の現象ですが、伝統的なワークスタイルたるジーニングが等身大感覚の緩いレイヤードに駆逐されて衰退しているのは日本だけの現象で、欧米でもアジアでもジーニング自体の衰退は見られません。緩いレイヤードは等身大で楽ちんかも知れませんが、世界のモードトレンドからは大きく外れた異端で、欧米から見てもアジアから見ても貧乏臭い退化にしか見えないでしょう。ホント日本はファッションでも特殊な退化が蔓延するガラパゴスな世界の辺境になってしまいましたネ。
 2010/06/29 09:12  この記事のURL  /  コメント(0)

コメントする
名前:
Email:
URL:
クッキーに保存
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク


コメント


« 前へ | Main | 次へ »


ブログ内検索
Web 検索
プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

リンク集
更新順ブログ一覧
最新記事

http://apalog.com/kojima/index1_0.rdf
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
月別アーカイブ