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ユニクロはトヨタの二の舞いになる?
 アクセルペダルの不調に発したリコール問題が深刻化して、トヨタ自動車は米国での主要車種の販売と生産を一時、中止する事態に追い込まれ、それは中国や欧州にも波及しようとしています。垂直統合型の系列開発・生産体制で品質を追求して来たはずのトヨタですが、それゆえ途上国では現地部品メーカーとの水平分業に出遅れてコストが高止まりし、中国でもインドでも低シェアに甘んじています。加えて、高品質高機能を売物にシェアを拡大して来た米国市場で‘品質神話’にクエスチョンが付く大失態を演じてしまい、業績のさらなる悪化が避けられません。
 米国を中心とした先進国市場のバブルに乗って高機能高価格路線に走って低価格小型車のラインナップが手薄になり、リーマンショック以降の先進国市場の急縮小に直撃されたばかりか、急成長する途上国市場での劣勢を挽回出来ないまま業績が悪化するトヨタ自動車は、あたかもGMのようです。一時の市場構造に乗って一人勝ちのビジネスモデルを確立した巨人が市場の一変によって脆くも暗転する様には愕然とさせられます。ガラパゴス的高機能高品質高価格市場で垂直統合型のビジネスモデルを確立して一人勝ちして来たトヨタ自動車の業績暗転は、同様に垂直統合型のビジネスモデルで低価格高品質神話を確立して一人勝ちして来たユニクロの将来にも不安を抱かせます。
 2020年の売上5兆円を豪語してアジア市場でも2兆円の売上を目論むユニクロですが、品質重視の垂直統合生産ではトヨタ自動車同様のコスト高止まりが懸念されます。中国を中心とするアジア市場ではユニクロの価格も品質も高きに過ぎ、広範な人気を得るのは難しいかも知れません。‘ボリュームゾーン’市場が急拡大するアジア市場で求められているのはユニクロではなくジーユーなのではありませんか。
 2010/01/29 09:17  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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