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ユニクロ栄えて国滅ぶ?
 「文芸春秋」10月号に載った同志社大学大学院教授の浜矩子氏の『ユニクロ栄えて国滅ぶ』という論文が物議を醸しているようですが、本末転倒の幼稚な論展と一蹴するしかありません。女史の論展は『低価格品がデフレスパイラルを加速して消費がさらに収縮する』というものですが、低価格品が登場したから消費が収縮したのではなく、『経済の衰退による所得の減少と雇用不安、デジタル世代のエコ低温消費体質がマーケットの発展途上国的退化をもたらし、低価格なボリュームゾーン商品の氾濫を招いた』というのが本質でしょう。鶏と卵の因果関係は明らかですが、低価格化がいったん始まってしまうと競争原理から値崩れが加速してしまうのが資本主義の現実。結果として消費が萎縮してしまうのは間違いありません。
 鶏と卵話はどうでもいいから、消費拡大への反転メカニズムこそ、学者は研究して欲しいものです。一番ストレートなのは貯蓄税の新設と消費税の廃止だと思いますが、それは政治家の仕事であって経営者の仕事ではありません。経営者としてはひたすらビジネスのスピードを上げてコストを圧縮し、低価格競争を勝ち抜く事しか考えられないでしょう。よって、デフレスパイラルは加速こそすれ収まる事はないのです。
 ここは経済の復調を祈るしかありませんが、パニック的な収縮は収まるにしても日本経済の長期低落傾向に歯止めがかかる事はもうないでしょう。亜細亜の中で日本だけ突出した高所得を享受して贅沢を続けるなんて非現実的だと思います。今日の朝日新聞に載っていた貧困家庭子女の実情を読めば、退化し貧困化していく日本の現実を実感させられます。亜細亜の生活水準が平準化していく中、皆がエコ低温体質になって所得と堅実な消費がバランスするデフレ均衡社会が実現する。そんなエコな選択も賢明な社会的帰結なのかも知れませんよ。
 2009/09/29 09:16  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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