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百貨店の低価格PBは突破口にならない!
 大手百貨店が相次いで低価格PBを導入しますが、果たして顧客引き止めの突破口になるのでしょうか。各社の取り組みを見ると量販アパレルと取り組むケースと既存百貨店アパレルと取り組むケースに別れますが、前者ではほぼ百貨店NBの半額、後者では同7〜8掛け価格を狙っているようです。どうやって低価格を実現するかを見ると、前者では量販アパレルの素材と生産背景の活用、後者では素材の集約と閑散期生産が軸のようで、高価格の最大の元凶である百貨店の歩率を半減するという話は伝わって来ませんネ(数ポイントは圧縮しているのでしょうが・・・)。
 前者では素材/仕上げ面とも量販商品ぽくなってしまうリスクが指摘されますが、老舗百貨店がユニクロ導入に走る御時世ですから致し方ないのかも知れません。とは言え、百貨店らしい高質感を欠いては安くても顧客支持は盛り上がらないでしょう。後者では百貨店らしい高質感は保たれるでしょうが、NBの7〜8掛け価格では既存NBが強化しているエントリープライスと大差なく、インパクトを欠いて埋没してしまいそう。結局、どちらも顧客引き止めの決定打とはなりそうもありませんネ。“プラスJ”みたいなビッグネイムなPBなら流れも変わるかも知れませんが・・・・・
 顧客を引き止めるには抜本的なバリュー革新と鮮度、スピードが不可欠で、それには3条件を満たす駅ビルブランドを大量導入するか、百貨店アパレルに駅ビル並みの好条件を与えて3条件を満たすブランドを開発させるかしかありません。どちらにせよ歩率を駅ビル並みに半減させないと不可能な選択で、百貨店は骨肉を削る人員整理と駅ビル型レジシステムの導入を決断するしかないと思います。怠慢な破局か流血のリストラか、百貨店の選択肢はふたつにひとつなのです。
 2009/08/26 09:00  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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