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失敗SC続出の要因
 先週木曜日開催のSPAC月例会で恒例の『開設予定商業施設総点検』を行ないましたが、その中で07年以降開設主要SCの出店テナントによる評価をまとめたところ、惨澹たる実情が明らかになりました。審査対象47SC中、好調SCは14に留まる一方、撤退が相次ぐような失敗SCが20ケ所(42.5%)にも及び、うち歯抜け状態になって存続が危ぶまれるSCが6ケ所も!中には開店1年半で全190区画中40区画が歯抜けてしまったSCもあって、何時閉鎖になるかテナントの疑心暗鬼は高まるばかりです。
 失敗SCは経験の浅い新規参入デベの物件だけでなく有力デベの物件にも拡がっており、三井不動産のララガーデン春日部、ララガーデン川口、パルコの浦和パルコ、仙台パルコなど、なんでプロのデベがここまでミスるのかと頭を抱えてしまいます。パルコなんか新規開発SCが皆、大空振りで、時代感覚を失っているとしか思えません。絶好の立地に恵まれて失敗しようがないはずのSCでも、阪急西宮ガーデンズのようにゾーニングがあまりに稚拙で予算割れ店舗が続出するケースも見られます。イオンレイクタウンのMORIも撤退の噂が絶えませんネ。
 ここまで失敗SCが続出する背景は競合激化や恐慌下の消費不振もあるのでしょうが、立地や商圏の特性を無視した強引な構想、科学的手順や時代のマーケティング感覚を欠いた稚拙なテナント構成も指摘せざるを得ません。昨春まで続いた好景気とSC開発ブームの中で慎重さを失い、緻密な仕事を真摯に積み重ねる姿勢に空きが生じた事が最大の要因なのではありませんか!新参からプロまで、デベは初心に帰ってテナントの期待を裏切らぬSC開発に真摯に取り組んでもらいたいものです。
 SC成功の必須条件は、1に有利な立地選定、2に立地と商圏の特性を正視した真面目な構成企画、3に業種×顧客層×価格帯の精緻なマトリックスによるテナントミックス、4に顧客層と購買関連を計算した緻密なゾーニング、5にコアテナントから固めて行く適確なリーシング営業手順、に他なりません。立地を無視した浮ついた構成企画や緻密さを欠くテナントミックス/ゾーニング、場当たり的なリーシング営業では成功するはずもないのです。SC開発はAからZまで‘緻密’と‘真摯’の積み重ねであり、冗談は一切通じません。『観覧車が付いたSCとライフスタイルセンターに成功例はない!』と何度も指摘して来たでしょ!
 2009/04/27 09:16  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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