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OLのスカート比率はなぜ高い?
 などと風俗研究みたいな追求は不得意だが、主要ブランドのアイテム売上構成から世代別のスカート比率を算出して傾向を見る事は出来る。毎年11月のSPAC月例会は『来期MD計画総点検』をテーマに様々な業態やブランドの売上月指数やアイテム構成比を検証して来期MD予算の構築を提じているが、今回も膨大なデータの検証が終わって明確な傾向が出た。
 その中で興味深いのがスカート比率(パンツとスカートの合計に占める売上比率)で、OLが52.2%と最も高く唯一、過半を超え、ミッシー40.2%、ミセス27.1%と世代が上がるに連れパンツ比率が高まって行く。フェミニンなセックスアピール重視から生活機能重視へと女性のスタイリングも年齢とともに変化して行くのだろうか。
 13〜14年のようなトレンドによる揺り戻しもあるが、社会生活の機能要求が年々高まる中、パンツ比率が高まってスカート比率が低下する傾向が続いており、01年には婦人衣料家計支出の9.3%を占めていたスカートが15年には5.3%に低下する一方、パンツは12.5%から16.7%に上昇している。
 ワンピース比率(全アイテム中の売上比率)もOLは12.6%と高いが、ミッシーは17.7%とさらに高く、ミセスは4.0%と最も低い。ワンピースもスカートの一種と見て合計した売上比率を見ると、もっとも高いのがミッシーの24.5%でOLが21.9%で続き、ミセスは8.1%と最も低い。意外に思われるかも知れないが、ヤングカジュアルはスカート比率(パンツとスカートの合計に占める売上比率)が43.2%とOLに続く一方、ワンピース比率は5.2%とミセスに次いで低い。
 これらは販売金額から算出したものだが、アウターが月度やシーズンで大きく変動するのに対し、スカートやパンツ、ワンピースといったボトムは変化が小さく通年アイテム化している。トレンドに左右されると言っても客層毎のスタイリング嗜好は大きく変わるものではなく、フィットやディティールは変ってもアイテム構成比は極端には変らない。
 客数の拡大が望み難い今日、販売/仕入れ予算編成もスタイリング設計も変化より安定継続が要で、下手に崩すとMDストーリーが途切れて顧客が離れてしまう。トレンドへの対応も必要だが、顧客エンゲージメント最優先のMDストーリーが求められるのではないか。
 今週金曜(25日)に開催するSPAC月例会では月指数とアイテム構成を様々な角度から検証して効率的なMD、顧客を離さないMDを探る一方、通年化している定型ルックから「ダブルライナー」「マルチライナー」の可能性を提唱したい。

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/11/21 09:16  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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