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リミックスの極意
 輪湖もなみさんのブログで『男子っぽいスタイリングには女子を2割ほど、女子っぽいスタイリングには男子を2割ほど混ぜると自然に決まる。男子100%、女子100%だと宝塚になっちゃうでしょ!』とアドバイスしていたが、言い得て妙だと思う。FBのプロとしては、そんなソフトな言い回しはちょっと出来かねるが、さすがワールドに16年も勤務した「ミランダかあちゃん」だと納得してしまう。リミックス・スタイリングの匙加減が料理の塩加減と同じなのは言うまでもない。『お善哉に塩昆布』はスタイリングにも通じる鉄則なのだろう。
 リミックス・スタイリングの組み方はピザのオーダーに似ている。基本となる‘こなし’を決めるのが‘クラスト’すなわちパイ生地で、スタイリングでは‘ベーステイスト’と呼んでいる。どんなトレンドを取り入れても、その人らしい‘こなし’を欠いては服に着られてしまうから、‘こなし’を決める‘ベーステイスト’が一番要になる。‘ナチュラル’や‘ワーク’、‘エレガンス’や‘モード’‘プレップ’などがそれだが、若向きでは‘ストリートワーク’とか‘ストリートモード’なども広がっている。
 次が全体のイメージを決める‘味付け’で、ピザでは‘チーズ’、スタイリングではトレンドやコンセプトが相当する。‘60’Sコスモドール’とか‘70’Sボヘミアン’とか‘90’Sスケーター’とか‘カントリーワーカー’などがその一例だ。
 その上にトッピングされるのがピザでは‘アンチョビ’や‘ベーコン’‘トマト’や‘マッシュルーム’で、スタイリングでは‘マスキュリン’や‘フェミニン’、‘ボーイッシュ’や‘ガーリッシュ’が来る事が多いが、‘ロマンティック’と‘サイバー’、‘ロック’と‘フェティッシュ’など対極するファクターを配する場合もある。ピザではハーフ&ハーフでもスタイリングは半々ではまとまらず、どちらかに偏った方が決まる。『男子8割女子2割、女子8割男子2割』という最初のお話に戻るわけだが、シャープなコントラストを狙うなら8対2より7対3とか6対4、デリケートなコントラストを狙うなら9対1もありだろう。
 ピザではさらにタイムやローズマリー、バジルや黒コショウをスパイスするが、スタイリングでも柄アイテムや帽子/スカーフ/バッグ/ベルト/シューズ/レッグウエアなど服飾小物を加えてスパイスを効かせる。
 直近の「SPACレポート」店頭スタイリング報告から二体をチョイスしてリミックス図を書いてみたので、ご参考まで・・・・・
 一般に、コンサバな方、高齢な方ほどハーモニックなリミックスを好み、アドバンスな方、若い方ほどコントラストの効いたリミックスを好む。関東の方はあっさりまとまったリミックスを好むが関西の方はコテコテと重ねたリミックスを好む。関西でも神戸は関東風にシックな好みだが、関東でもストリートは関西に負けないぐらいコテコテ好みだったりする。どれも一般論で、同地区でもストリートが違えば微妙に好みが異なるが、ワインづくりにおけるテロワールとミクロクリマみたいなものだろうか。

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/10/28 09:23  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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