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使い勝手で合繊シフト
 コーディネーターから上がって来た秋立ち上げのスタイリング報告を見て少なからず驚いた。従来は綿やウール混で立ち上がるアウターやボトムの大半がポリやナイロン、ポリ混やナイロン混、アクリル混ばかりだったからだ。
 レディスではモードトレンド中心にドメコン系やフェミニン系など合繊の氾濫は当たり前で秋口にはレーヨン混も広がるものだが、ヤングのストリート系やワークアイテムまでポリやナイロン、アクリルが広がっている。変化が大きかったのがメンズで、ナイロンやポリのアウターやパンツが急増したのに加え、これまで綿やウールだったアイテムのほとんどがポリ混やナイロン混になり、デニムやツイルのカジュアルパンツでも大半がストレッチ入りになっている。
 中でも目立つのがナイロン・シャンブレーのGジャンやステンカラーコート、ポリ・ヘリンボンやポリレーヨン・クロスのジャケット、ポリ・ウェザーやポリナイロン・タフタのパーカやシャカパンだが、スポーツトレンドから来たとも限らない。スポーツやアウトドアの要素はあるもののベースはストリートだったりワークだったりで、「軽い」「洗える」「皺にならない」という使い勝手の良さが問われた結果のようだ。合繊使いでなくてもアウターでは防水撥水加工、パンツではストレッチがフツーになっている。
 スポーツウェアやビジカジから始まった機能素材・機能加工がストリートカジュアルやセレクトショップのオリジナルにまで広がり、「軽い」「洗える」「皺にならない」が必須になる中、素材のジョーシキも加速度的な変容を見せている。ならばテロと通り魔のご時世、防刃素材・防刃加工が日常服に及ぶのも時間の問題かも知れない。


◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/08/22 09:23  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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