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百貨店はもう死んでいる?
 このほど日経MJが公表した2015年度の百貨店アンケート調査に拠れば、百貨店が存続するための施策の第一位が「接客の質の向上」で回答79社中8割強が挙げ、第二位が「カード顧客の囲い込み」、第3位が「外商部門の強化」、第四位が「文化催事やイベントの充実」だったそうだ。これをまともに受け取れば第一線の当事者感覚を疑うしかなく、『おまえはもう死んでいる』と言いたくなる。
 まともな第一線感覚で言えば、第一が自主販売体制の確立、第二が買取やSPA調達に拠る平場の再構築、第三がローカルSNS活用のオムニチャネル拠点化、第四がエクスクルーシヴなセントラルバイイングによる自主オムニチャネル販売体制の確立であろう。この順番は難易度の低い順で、戦略的重要度は逆になる。日経MJのアンケート調査結果は、そんな本質的課題の解決を先延ばしたまま棚ぼたのインバウンド特需に舞い上がった我が国百貨店経営陣のレヴェルを象徴するものと言えよう。
 オムニチャネルを先んじて謳った米国メイシーズがアマゾンの攻勢の前に膝を屈し、消化仕入れと個店帳合を脱せないゆえオムニチャネル化はまったく進まずEC比率さえ1%に乗るかどうかという我が国百貨店の惨状を見ても、『百貨店はもう死んでいる』と言わざるを得ない。大手百貨店さえ壁を越えられない現実を見る限り、ブランド商品の選択肢が狭まって行く地方や郊外の消費者のためにも、もはやこの解決は第三者に委ねるしかないと思う。
 第三者とは業界と行政が共立する公的ブランド流通機構(半導体業界を想起して欲しい)か外資デパートチェーンか、はたまたZOZOかamazonなのだろうか。

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/08/19 10:04  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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