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近未来の幻想
 202X年、衣料・服飾品の店頭販売は1)「販売労働者最低賃金法」の施行、2)リサイクル流通の一般化、で限定されたものになり、ファッション店が溢れていた2010年代とは隔世の感がある。販売労働者に適法な賃金が払えず商品がリサイクルに回らないでゴミになってしまうファストファッションなど低価格品店は、あれほど多数あったのに今やほぼ消滅してしまった。店頭に並ぶのは販売労働者に高給が払え商品のリサイクル流通性が高いブランド商品や工場直のファクトリー銘柄品ばかりだが、「販売労働者最低賃金法」に抵触しないECでは低価格品もまだ流通しているらしい。
 とは言え、少子高齢化が進行して経済が萎縮し続ける日本では『作り手のはっきりした良品を長く使おう』『無駄とゴミに繋がる使い捨ては止めよう』という消費スタイルが定着し、小学校の道徳の時間でも『よいものを大切に使いましょう』と教育されているので、ECで安物を買う人もずいぶん減っているそうだ。外資のファストファッション店や怪しげなODMに依存する売れ筋追いの店は悉く撤退し、郊外SCの多くは空き家だらけになって行き詰まり、廃墟になったり公共施設や介護関係に転用されたり、往時の繁栄が嘘のようだ。替わって増えたのが工場銘柄店とリフォーム店で、工場や職人の銘の入った逸品を幾度も直して使い続ける人が多くなった。
 海の向こうでもファストファッションのチェーンやトレンドを追ったメゾンが次々に潰れ、パリやミラノ、NYのランウェイも開催されなくなって久しい(合同展示会は盛んです)。クリエイターは皆、産地の工場に入り込んで職人とのコラボ銘柄品の開発に没頭し、ネットで作品をオークション販売して食いつないでいるそうだ・・・・・・

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/06/17 10:03  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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