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ローエングリンにハマりました

 月曜の夜、ふとTVをつけるとNHK教育TVでワーグナーのローエングリンをやってました。根っからのワグネリアンである私は早速、BOSEのサラウンドシステムを起動して50インチプラズマで至高のロマンティックオペラを堪能。さすが三幕3時間30分の長丁場で、11時半まで夜更かししてしまいました。
 ローエングリンと言えば三幕の婚姻の合唱が有名で結婚式には必ずと言ってよいほど使われますが、筋書きは女性不信を極めた悲劇で、結婚式の高揚から一転し女性の惑いによって一夜にして破局に至るのです。なんだか夕鶴を逆転したような話で、翌朝には聖杯の騎士ローエングリンは去り、復活したゴッドフリート王子の胸でエルザ姫は息絶えて大団円となってしまいます。結婚式には絶対ふさわしくない曲だと思うのですが、なんで誰もが使うのでしょうか。
 中世に題材を取ったワーグナーの楽劇では女性不信、とりわけ性愛の否定が色濃く?、タンホイザーなど性愛を謳歌するヘレニズム文明を象徴するヴェーヌス(ヴィーナス)とストイックな中世キリスト教文明の相剋がテーマとなっています(河村錠一郎著の「ワーグナーと世紀末の画家達」に詳しい)。ワーグナー自身は不倫に身を焦がすヘレニズム的女性関係が有名で、トリスタンとイゾルデでは許されぬ不倫の果てに死に至る耽溺のロマンチシズムが極限の美しさで表現されています。ワーグナーの楽劇は中世の残滓と近代の解放の狭間で揺れ動く二重のライトモチーフに彩られた希有なる傑作だと思います。
 ローエングリンはル−トヴィヒ二世やヒトラーが耽溺した事でも有名で、とりわけヒトラーは第三幕の大団円で騎士達が「ドイツの国土のためにドイツの剣を取れ」と大合唱するクライマックスを政治集会で常用したそうです。私もこのクライマックスの高揚感が大好きで、SPACのコンベンションでよく使います。2月5日のニューイャーコンベンションもローエングリンで演出する事になるのでしょう。乞う御期待です!
 2009/01/21 09:19  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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