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3D瞬間採寸サロンでID登録! 
 スーツカンパニーの方から2月26日から導入した‘カスタムオーダー’(実質パターンオーダー)について伺ったが、「バーチャルフィッティング・アバターシステム」という3D仕掛けの仮想試着システムはともかく、撮影や採寸、生地選びなどで二時間以上がかかるので一日数人の予約制にしていると聞いて驚いた。
 件の仮想試着システムは頭部の3D写真を仮想アバターボディに組み込んで試着イメージを360度から確認出来るというものだが、あくまで見た目のイメージであって自動採寸してくれるものではなく、採寸はスタッフが昔ながらの手作業で行うそうだ。それに時間を要するので予約制にしていると聞き、‘クリティカル・パス’という古い工程管理用語を思い出した。
 ‘クリティカル・パス’とは業務を遂行する上で所要時間を最長にしてしまう特定のプロセスを指すもので、そこを解消しないと他をどう効率化しても総所要時間は短縮出来ない。オーダー接客の‘クリティカル・パス’は採寸作業であって、仮想試着で選択プロセスを効率化しても接客時間総体の短縮は望めないのではないか。この場合の突破口となるのは3D自動採寸であって3D仮想試着システムではないと思う。
 3D自動採寸はスペースビジョン社のボディスキャナーなら一瞬(2.0秒)で済むがボディラインがストレートに出るウェアの着用が前提で、売場での採寸には抵抗があるかも知れない。ならば居心地の良い「3D瞬間採寸サロン」(業界負担で無料/主要商業施設内に置く)で一度採寸してID登録すれば、どこの店舗でもECサイトでもIDだけでサイズ選択が済むようギョーカイが結託すればよかろう。プライバシーが心配されるなら暗号化して通信するカード情報のようなシステムも考えられるし、サイズ選択など用が終われば売り手にデータが残らないようにする事も出来る。オーダーのみならず一般の既製服からヌード採寸が必須の矯正下着や靴まで使い出があって返品も減せるから、誰かが旗を振れば短期に実現するかもしれない。
 それはともかく、スーツカンパニーのカスタムオーダーは高品質ブランド生地がお手頃価格で選べ、様々なこだわりオプションが追加料金なしで楽しめるという優れものだから、初回は注文に二時間かけて届くまで30日待てる方には良い選択だと思う。

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/04/26 09:05  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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