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ID決済が課金の網を破る!
 「セミオーダージャケット」に関するユニクロの通達文書がテナントのオムニチャネル販売に対する商業施設デベの課金問題に波紋を投げ掛けているが、デベにとってもっと怖いのがスマホによるID決済の拡大だ。
 店頭で欠品している場合などタブレット接客でECに誘導すればデベのレジを通して課金するルールが一部で定まりつつあるようだが、顧客が自分のスマホからECに行く場合は課金のしようがない。ZOZOでは15年10〜12月期のスマホ売上シェアが66%に達したが、GMOメイクショップの調査ではスマホのコンバージョン率はPCの6掛け以下に留まる。その要因は画面の小ささに加えてアカウント情報入力操作への抵抗で、『商品検索はスマホで行っても発注・決済はPCで』という声も少なくない。
 そのギャップを解消すると期待されるのが既登録アカウントによるログイン&決済で、amazonログイン&ペイメントをオプション提供しているフューチャーショップ2では昨年12月の導入サイトの受注件数がPCの9%増に対してスマホは64%だったと発表している。クレジットカード登録型のアマゾンに続いて楽天やドコモも同種サービスの拡大に乗り出し、アップルやFacebookも参入すると言われている(アリペイやWeChatなどのウォレット型が先行し、新たに参入したLINEPayはクレジットカード登録とウォレットチャージが選べる両対応型)。
 クレジットカード登録型にせよウォレットチャージ型にせよ、ほとんどワンプロセスで済むID決済が広がればスマホによる発注・決済への抵抗感がなくなってモバイルショッピングが加速し、店頭でのECに商業施設デベは課金の網をかけられなくなる。米国の商業施設デベが始めからテナントのオムニチャネル販売を容認して課金を放棄して来た背景も、そんなIT革新を見越しての諦観だったのではないか。

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/04/19 09:08  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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