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交流への転換が加速!
 昨日の繊研新聞は一面トップで岐阜地区の物流業者を取り上げ、国内物流加工による機動的対応が広がっていると報じていたが、これが『直流から交流への転換』なのだ。
 アパレル物流分野で‘直流’とは、中国などの生産地基地で物流加工(検品/タグ付け/店別仕分けなど)を済ませてコンテナで国内の陸揚げ港に輸送し、パッキンを開ける事無く各店舗へ配送する手法を指す。物流コストは低いが、国内消費地に在庫を置いたピッキング拠点を持たないため、販売動向に即した機動的な補給が適わず、複数ECチャネルに一元対応する出荷も適わないから、在庫効率はどうしても低くなる。
 対して‘交流’とは、国内消費地の出荷拠点(消費地DC)に在庫を置いて各店舗の販売動向やECの受注に機動的に対応するもので、物流費は直流より嵩むが在庫効率は格段に高くなり、店舗在庫の圧縮やEC売上の加速度的拡大が可能となる。全国翌日配送(島嶼部を除く)を期すれば8ヶ所を要するが、翌々日配送なら全国3〜4ヶ所でカバー出来る。DC在庫は数カ所に分散しても在庫の位置と発送先からコンピュータのアルゴリズムで出荷拠点が割り振られるから店舗在庫のような偏在リスクは発生せず、顧客便宜や機動性とコストのバランスでDCを配置する事になる。
 そんな交流転換が加速している背景は、1)生産地のコストインフレと円安インフレ、2)国内店舗従業員の逼迫と経費上昇、3)店舗販売の低迷とECの拡大、4)在庫効率の悪化とロスの肥大、だと推察されるが、繊研新聞の記事では5)物流加工に不慣れな南アジアへの生産地移転、を挙げていた。取材は岐阜地区の業者に集中して『機能の集中と立地メリット、低コスト』を謳っていたが、なるほどと思わせる。アパレル生産基地としてはとっくに衰退してしまったが、オムニチャネル化が急進する中、交流型アパレル物流基地として再評価されているようだ。

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトはこちら
 2016/01/15 09:11  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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