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2016年の光と空気
 7月に完成した16年春夏版に続いて16年秋冬版「MDディレクション」の作業がほぼ一巡したが、16年の光と空気はどんな感じになるのだろうか。光の色調と湿度感、素材の面感と肌感などから、15年よりナチュラルでヴィンテージ、ウォームでややドライな方向へシフトすると推察される。光色で言えば1000Kほど電球色寄りに動くから、13〜14年頃のクールなモード感で設計した内装が真っ白やコンクリート打ちっ放しの4000K感覚の店舗は商品とも時代の気分とも乖離してしまうのではないか。
 スタイリングはローカルなストリート色が強まり、ヴィンテージな空気感が覆うから、モードっぽい構築的なシルエットやクールな面感は浮いてしまい、ポリ混ぽいウェット感も嫌われるだろう。光は少しセピアに空気は爽やかに・・・・・・
 こんなのクリエイティブな方々には釈迦に説法でしたね。とりわけテキスタイル業界の方々は百も承知の‘既成事実’なんだと思います。でもリテイル関係はもちろんアパレル関係でも、これから考えるという方々も多いのではないでしょうか。デザインやディティール、柄などは今後のコレクションシーンなんかで多少は変わりますが、時代の光と空気、それを反映した素材感の基調は動かないと思います。
 食品にも洋服にも‘賞味期限’があるように、工業デザインや店舗デザインにも‘賞味期限’があります。ファッショントレンドはせいぜい2シーズン先まで読むのが限界ですが、店舗デザインの賞味期間は最低5年、百貨店など大型施設では10年持たないと困ります。目先のトレンドに流され‘賞味期限’が短い類似した店舗デザインが氾濫するギョーカイの現状は如何なものでしょうか。
 CFOやCCOが必要とされるように、CAO(チーフ・アーキテクチャ・オフィサー)が建築や内装のトレンドを社会文明や産業構造の歴史的文脈で読み、近視眼化しがちなファッショントレンドより賞味期限の長い視点で判断していくべきだと思います。

◆小島健輔(KFM)のオフィシャルサイトをリニューアルしました
 2015/12/22 09:23  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール
小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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