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メンズ業界の三遊間ゴロ
 今朝の日経MJは、はるやま商事子会社のテット・オムが胸や腹回りの巾をやや大きくしながらスリムに見えるシルエットを売り物にする新業態「エクステッドラボ」を来春から展開する事を報じていた。同ブランドはジャケットを軸にコーディネイトする単品からスーツまで扱い、窮屈はいやだがスリムに見せたい30〜50代の顧客を開拓したいとしている。
 メンズウェア業界ではスーツが伸び悩む一方でジャケットやセンタープレスパンツを軸としたビジカジが広がって来たが、昨年あたりから世界的なノームコア(見た目はフツーなんだけど着こなし/着心地が新鮮)というデザインよりユーティリティを重視するトレンドが台頭して以来、旧来のビジカジとカジュアルの間に「カジュアルに崩した窮屈さが無い新しいビジカジ」が急速に広がっている。ジャケットでもシャツ仕立ての軽いアンコンジャケットやジャージジャケット、さらにはブルゾンやカーディガン、パンツもセンタープレスじゃないキレイ目コットンパンツやテーパードパンツ、果ては裾リブパンツまで‘ビジカジ’の領域が広がって来た。そんなユーティリティの一変にドレス系の店やブランドもカジュアル系の店やブランドも対応が遅れ、どちらもカバー出来ない‘三遊間ゴロ’が頻発しているのが現状だ。
 メンズ業界ではほぼ三年毎にドレスアップとドレスダウンが繰り返されて来たが、新領域たる‘ノームコアビジカジ’(勝手に名付けちゃいました)はそんなサイクルに左右されない成長市場として注目される。‘ノームコアビジカジ’への対応はカジュアル系の店やブランドが先行して来たが、「エクステッドラボ」は「オリヒカ」に続くドレス系からの新たなチャレンジとして注目される。
 ‘ノームコアビジカジ’に象徴される新たなユーティリティに対応するブランド/業態開発を行うにはマーケット総体のスタイリング志向別顧客マップの検証が不可欠で、当社では毎シーズン、数百冊のファッション雑誌から切り抜いて畳み二畳ほどにもなるデカイ客層マップを作成し、それぞれの客層に対応するブランドの売上好不調から各客層の消長を読んで開発すべきポジションとユーティリティを提案している。15年AW版(レディス/メンズ)ももうすぐ完成するから、11月18日に開催する『ブランドマーケティング&テナントミックスゼミ』でお目にかける事が出来ると思う。
 2015/11/13 09:23  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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