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‘時代が違う’デザイナーコラボ
 セブン&アイHDが著名デザイナーのジャン・ポール・ゴルチェとコラボした衣料PB「ジャン・ポール・ゴルチェ・フォー・セット・プルミエ」をそごう・西武とイトーヨーカドー計67店舗で売り出して注目を集めているが、この手のデザイナーコラボはH&Mやユニクロなど低価格SPAの常套手段で今時、珍しくもない。なのに注目を集める理由は、コンサバなイメージがつきまとうセブン&アイHDと80年代アバンギャルドを代表するジャン・ポール・ゴルチェという組み合わせの違和感だと思う。
 「ジャン・ポール・ゴルチェ・フォー・セット・プルミエ」の背景にあるのが‘時代を映す新ベーシック’をコンセプトとして今秋から立ち上げた日常服PBの「セット・プルミエ」で、「ジャン・ポール・ゴルチェ・フォー・セット・プルミエ」は別ラインと位置づけているものの「セット・プルミエ」の立ち上げキャンペーン・コラボという役割に見える。その‘時代を映す新ベーシックの日常服’というコンセプトと、80年代にアバンギャルドなデザイン性で熱狂的な人気を博したジャン・ポール・ゴルチェの組み合わせは、話題性こそあるものの違和感を否めない。
 デザイナーの‘クリエイション’にマーケットが喝采を送った80年代は遠い昔で、今や消費者が自らのライフスタイルやユーティリティ(着こなしセンス)でピンからキリまで自在に組み合わすのがフツーになり、モンタナやミュグレーなど80年代のクリエイティブなデザイナーは皆90年代で行き詰まってゴルチェも2014年で既製服から撤退している。
 日本は世界でも最たるユーティリティ主導市場であり、今なぜゴルチェなのか理解に苦しむ。昔からの根強いフアンも居て行列ができる店舗もあったそうだが、‘時代が違う’という違和感はどこまでも付きまとう。セブン&アイHDのマーケティング感覚を疑わせる‘事件’としてギョーカイの記憶に残るのではないか。
 2015/10/27 09:33  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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