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『爆買いは続かない』が現実に!
 百貨店や家電量販店、ドラッグストアなどの業界は中国人観光客などの‘爆買い’という棚ぼたに沸き、衰退する国内消費への対策を先延ばしにしているかに見えるが、そんなギョーカイを震撼させる変化がついに現実となりはじめた。先週木曜に当社で開催した月例の「販売情報交換会」席上、某百貨店から9月に入っての免税売上の急減が報告されたのだ。
 同店によれば、免税売上比率は8月の約30%から9月23日段階では23%に急落しており、10月以降はさらに減少する可能性を示唆していた。その要因は株価の急落もともかく9月1日から実施された中国政府による入国時の課税厳格化で、2010年に施行された5000元までの無税持ち込み枠をこれまでとは一転して厳格に適用する方針に転じた事に拠る。大量のお土産や転売目的の多数持ち込みは特にマークされており、不申告が発覚すれば高額の罰金が課される事もあって差益目的の業者買いは成り立たなくなった。厳格化は別送品にも適用されており、抜け道は限られるようだ。
 バブル期やその後の円高時代の日本でも欧米で‘爆買い’する旅行客が目立ったが、無税持ち込み枠の20万円を超えるブランド商品などを身に着けて‘使用品’として持ち込む人も多かった。市場開放の圧力に晒される当時の日本では適用が甘く多少のオーバーは大目に見られていたが、内需主導の経済成長への転換を急ぐ今の中国政府にとっては消費の海外流出阻止は危急の課題であり、今回の海外購入品に対する課税厳格化もなり振り構わぬ阻止策の一角に過ぎない。次々と繰り出される海外消費抑制措置によって中国人観光客の‘爆買い’は一転して急減すると見るべきで、努々棚ぼたの継続を期待すべきではない。
 2015/09/28 10:34  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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