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クリック&コレクトは公的利便
 ECと商業施設の壁を突き崩す突破口として注目される‘クリック&コレクト’(指定場所受け取り)だが、その推進に国交省が本気で乗り出した。宅配大手平均で二割に及ぶ不在による再配達が交通渋滞や運賃上昇を招くとして、再配達削減へ向けた有識者会議を6月に設置し、コンビニなど受取所の共通化を検討している。
 ラストワンマイルの覇権を狙ってセブン&アイ・ホールディングスなどがコンビニ受け取りのグループ独占を画策しているが、各社が独占を競えば受取所が乱立して配達が非効率化するし、締め出される通販企業の不利も大きい。国交省が‘クリック&コレクト’を公的利便として共通化を打ち出した事はオムニチャネル消費を加速させる画期的な出来事と言えよう。
 ‘クリック&コレクト’の受け取り拠点と言えばコンビニばかりが話題になるが、欧州では新聞配達所やキオスクのチェーン、70年代に一世を風靡したカタログショールームストアのチェーンも活用されている。我が国でも生活拠点に近いと言うなら新聞配達所やしまむら(グループ計二千店弱)、ご近所の食品スーパーはもちろん、日本的カタログショールームストアたるシャディのサラダ館とシャディ店(計三千店)など最適なのではないか。
 国交省は主要駅での受け取り拠点も重視しているが、殺風景な受け取りロッカーなどではなく商品の確認や支払い、返品も出来るマンツーマンの受け渡し所が好ましい。となれば国交省管轄下の鉄道会社の子会社たる駅ビルが一番に‘クリック&コレクト’を受け入れる事になるのだろうか。となれば、車ショッピングの要たる郊外SCにも‘クリック&コレクト’が広がるのは時間の問題だろう。何故なら、EC顧客の受け取り利便だけでなく、商業施設にとっても新たな顧客が来店するメリットは大きいからだ。
 未だ偏狭なショールーミング恐怖症を脱せない商業施設デベや百貨店が少なくないが、国交省が踏み出した事で潮流は一変するに違いない。‘クリック&コレクト’は公的利便と定められたのだ。
 2015/06/25 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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