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オムニチャネル化でVMDが変る
 多店舗運営では在庫の適正配分・補給が売上と消化歩留まりを左右するが、ディストリビューションの手法もともかく、在庫を何処に積むのかという方針が要となる。店舗販売ではDCより店舗、店舗内でも後方ストックより売場に積むという‘前進配備’が常識とされて来たが、EC比率が急拡大するオムニチャネル時代の今日では‘後方配備’が常識となりつつある。
 店舗よりECの方が断然、売上伸び率が高く経費率も格段に低いとなれば店舗よりECに在庫を優先して回すのは当然で、店舗に在庫が偏在してはECへの引き当てが滞りかねないから、EC用のDCやピッキングラインに遅滞無く在庫を回せるよう基幹DCの備蓄率を上げる‘後方配備’が新たな常識になって来る。元より多店舗運営では在庫の偏在が機会ロスと値引きロスの元凶で、セブンイレブンやしまむらなど自社ルート便による物流体制の整った企業では店舗在庫を最少に抑えてDCから多頻度補給して成果を挙げて来た。
 『オムニチャネル化でVMDが変る』と言うのは売場と後方ストック、DCの在庫の持ち方が変るからだ。売場はサンプルをフォーカスする‘出前’と売場内ストックたる‘元番地’で構成されるが、ユニクロなどのウェアハウス型のストアは‘元番地’に在庫を積み上げてお客さんがセルフサービスで買う仕組みゆえ売場と後方ストックに大量の在庫を積む必要があり、オムニチャネルな在庫引き当て効率は極めて低く、在庫に関わる店内物流業務も煩雑になる。こんな不合理を解消するには、売場の陳列を‘出前’だけのショールーム陳列にして‘元番地’をカウンター越しなど顧客が触らず陳列整理が不要な位置に配し、店舗在庫と店内物流業務を極小化するのが効果的だ。
 となればVMDの手法も店舗のレイアウトも大きく変わる。VMDとストアプランの基本に加えてそんな最新の技術革新をビジュアルに提ずるのが6月5日に当社で開催する『最新VMDストアプランゼミ』なのです。VMDは販売員のお遊戯ではなくマーチャンダイジングとロジスティクスを販売プロセスに繋ぐ在庫フロー技術体系であり、買う側と売る側の労働、在庫と運営コストを極小化する仕組みなんですが・・・・・もちろんブランドの感性を伝える美術的陳列表現や建築的店舗環境も問われます。最新の陳列や売場の写真、図面をたくさん用意して解説しますので、理解してもらえると思います。
 2015/05/21 11:52  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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