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ベテランとシンマイ?
 今春夏のイタロビジカジは不作だったのか値上げにバイヤーがちびったのか百貨店店頭の品揃えに魅力が無く、セレクトを廻ってもストリートスポーツなノームコアカジュアルばかりで、ほどよいトレンド感とクオリティ感の揃った‘大人のビジカジ’は探すのに苦労する。そんな訳で春物のビジカジもセットアップも揃わず、過半は前年前々年の縒れた服で誤摩化す毎日だ。
 いち顧客としては、そんな羽目になった元凶はビジカジの主力調達先である新宿某百貨店メンズ館の品揃え精度の低下にあると思う。私が愛顧しているのはピッティブランドから編集される5FのDEブロックと4FのGブロックだが、今春は跳ね上がったトレンド商品か飽きの来た実績商品ばかりで旬のストライクゾーンがごっそり抜け落ち、わずかなストライクゾーンに顧客が集中したのかサイズの奥行き確保を誤ったのか、私のサイズ(48か50)は欠品が目立っていた。
 売場から離れた倉庫には適品が潜んでいるのかもしれないが、いちいち10分もかけて探して来るのを待つのも嫌だし、忙しい中をそんな手間を煩わせるのも心苦しく、前シーズンからの定番アイテムを買い足して我慢することにした。
 関係者から聞く所に拠れば担当バイヤーがベテランからシンマイ?に交代したとかで、それだけでこんなに品揃えの精度が落ちるものかと今更ながらに驚いた。これまで担当していたベテランバイヤーはオリジナル開発に転じたと聞いたが、そちらの企画も手堅くコンサバに振れ過ぎて面白みがなく、難しいものだと思った。
 業界では『一人前のバイヤーに育つまで三億円は溝に捨てる』と言われるが、担当分野が代わればまた三億円注ぎ込まねばならないのだろうか。ベテランは業務の精度は高いが成功体験が足を引っ張って面白いチャレンジを欠きがちだし、シンマイは目先のトレンドに飛びついて品揃えのバランスを崩しがちだ。このギョーカイは未だ属人的な要素が大きく、一流百貨店の主力売場と言えども担当者で少なからず品揃えが振れる。担当者が代っても品揃えが大きくは振れない「マニュアル」みたいなものは在るのだろうか・・・・・
 とまれ、こんな体たらくではグローバルな越境ECが本格化するこれから、トーキョー市場の覇権を守れるとは到底思えない。もっと桁外れな物量的アクションや提供方法革新が必要なのではないか。
 2015/03/23 09:24  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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