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インフレ下のMD政策
 週末の日経「消費Biz」では『衣料品各社 来年春夏品目スリム』と題して大手アパレル各社が来春夏物のブランドや品番を絞り込んでいる事を伝えていたが、‘円安スタグフレーション’対応の解り易い事例だと思う。長らく続いた円高デフレが震災とアベノミクスで円安インフレに転じた後も、長年のデフレ対応癖が抜けなかったアパレル業界だが、消費増税の反動による消費の冷え込みとさらなる円安が重なった‘円安スタグフレーション’が現実のものとなるに及び、ようやく舵を切り始めたようだ。
 デフレ下ではバリューを後回しにしてもスピードと低価格を訴求する者が優位に立てる一面があったが、価格を抑え難いインフレ下ではバリューで勝る者が圧倒的優位に立つ(11月17日付けの『デフレ時代は良かったね』を参照)。今春以降のブランド別売上や各社の業績を見ても、自社開発で計画生産するブランドや企業が堅調〜好調な反面、OEMやODMで引きつけるブランドや企業の業績は陰りが目立つ。
 11月27日(木)に開催するSPAC月例会『来春夏MD展開総研究』に向けてのメンバーアンケートでも、「自社開発」「計画MD」「開発の前倒し」「素材軸」「定番品」へのシフトが顕著で、MDサイクルも「細分化」から「集約化」に転じ、スピードやコストよりオリジナルな付加価値を志向する回答が大勢を占めた。
 デフレ下で蔓延したOEM/ODM依存の52週MDは赤い海に溺れて苦境を深めただけだったが、スタグフレーション下では商品企画〜開発・調達〜ロジスティクス〜陳列・販売を一貫してバリューと効率を画期的に高めるロジックと組織体制が問われる。27日のSPAC研究会では余す所無く、そのノウハウを伝えたい。
 2014/11/25 09:10  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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