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MDの定石がもたらした成功
 繊研新聞では20日から連日、マッシュスタイルラボの開発体制を掘り下げて紹介しているが、同社の開発体制はアパレルメーカーの古典とでも言いたくなるほど全うなものだ。デザイナー、パターンナー、生産管理の開発チームをしっかり揃えて自社開発に徹し、年4シーズン、素材から開発してデザイン毎に実素材サンプルでフィットを詰め、期中企画はせずODMにも流れない。シーズン毎の型数も170〜190型に絞って各色サンプルもケチらず、原価率もロットが3桁も違うユニクロ並みに高く(38%前後か)、確かなバリューでプロパー消化率は73%に達するそうだ。
 注目すべきは6年で売上が20倍近くになるという急成長(14年8月期で428億円)にもかかわらず、自社開発体制を堅持して来た事だ。一時、ライバル視されたマークスタイラーが「エモダ」「ムルーア」など基幹5ブランドの成功の後は売上拡大を狙ってODM依存の新ブランドを乱打して失速し、「マウジー」「スライ」など基幹ブランドは自社開発に徹した来たバロックジャパンとてODMによる低価格で急成長した「アズール・バイ・マウジー」の成功でODMの誘惑に一時、流されたのと較べれば、ぶれない信念が顧客の支持を拡げて行ったと評価される。近藤社長が建築デザイン出身で3D建築パース業から発展した事を考えれば、砂上の楼閣ではなく煉瓦をひとつひとつ積み上げて行く仕事の大切さが徹底されているのだと察せられる。
 同社の成功は開発・調達とMDの定石をぶれずに積み重ねて来た結果と見るべきだが、業界の大半はその定石を無視して赤い海で溺れている。11月13日に当社で開催する「マーチャンダイジング技術革新ゼミ」では、開発・調達体制とブランド戦略、MD組み立てと展開ストーリー、オムニチャネル展開とディストリビューションなど、いま業界に必要なマーチャンダイジングの定石と最新手法を近年の様々な企業の成功例/失敗例を検証しながら体系的にお伝えしたい。
 2014/10/23 15:11  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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