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ラブボートが消えた
 8月24日で渋谷109の「ラブボート」がついに閉店した。横浜ビブレ店と名古屋丸栄店も今月末で閉店し、94年の渋谷109店開店から20年の歴史の幕を閉じる事になる。渋谷ギャル文明を象徴する店舗のひとつで、「egg」や「小悪魔アゲハ」の休刊とともにファストファッション上陸以来のローカルギャル文明の衰退を象徴する出来事と言えよう。
 ギャル文明の衰退はジーンズカジュアルチェーンの衰退と前後しており、グローバルなファストファッションの席巻がローカルカジュアルの衰退をもたらしたと総括すべきであろう。「H&M」や「フォーエバー21」が急拡大した米国でも「アバクロ」「アメリカンイーグル」「エアロポスティル」のアメカジ御三家の凋落が著しく、カジュアル市場に同様な変化をもたらしたと推察される。
 ファストファッション上陸から6年が過ぎ、モード&グローバルからナチュラル&ローカルへと時流は逆に流れ始め、アメカジや加工デニムが復活し始めているが、ローカルなギャルブランドやジーンズカジュアルチェーンはどん底に喘いでいる。『夜明け前が一番暗い』というから今が頑張り時なのだろうが、同じやり方では新たな夜明けに飛躍するのは難しい。
 運営会社ララ・プランについては11年8月31日の民事再生法申請から二転三転してオンワードホールディングスの傘下となったものの、付加価値開発力の疑わしいバイイングSPA体質のままでは凋落に歯止めがかからず、定期借家契約終了とともに次々に退店に追い込まれ、ついに消滅の日を迎える事になった。普通借家契約だった前世紀なら有力商業施設に店舗を構えるチェーンは営業権を評価出来たが、定期借家契約が主流となった今日ではブランドの魅力が低下すれば自動的に退店となるから、付加価値開発力がないバイイングSPAなど‘空箱’でしかない。「ラブボート」の閉店劇はそれが杞憂でなかった事を実証したと言えよう。
 2014/08/25 11:01  この記事のURL  /  コメント(0)

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小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。
2016年 経済産業省アパレル・サプライチェーン研究会委員。

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